いま福岡・博多では、パチンコを打つためだけに韓国から日本へやってくる旅行者が増えているという。ある店では1日に30人の韓国人が訪れ、中には韓国語の貼り紙を店頭に掲げる例もあるという。どうして韓国人はそんなにパチンコを打ちたいのか。
もともと韓国では「メタルチギ」と呼ばれパチンコが大流行した時代がある。最盛期には、日本と同程度の約1万5000店が営業していたが、そこはすぐに熱くなるお国柄。のめり込んだあげく、借金苦からの自殺や、店主の殺害、店の放火などが続出。取り締まりが強化され、現在では非合法な店も含め、パチンコ店は全て無くなった。
打ちたくても打つ店が無い。そこで彼らは、仁川福岡間9000円からの格安航空を使って、九州のパチンコ屋に来店するようになったというわけ。
何かとお騒がせな隣人だが、縮小一途のパチンコ業界にとって“いいお客”であることには違いない。店も様々な対応をし始めている。JR博多駅近くの別のパチンコ店店員の話。
「韓国語が話せる者がシフトの中に何人かいます。ハングルで遊戯方法を説明したパンフレットも作成したし、韓国語のアナウンスもやってます。新台の『CR冬のソナタFinal』の導入日には、韓国人旅行者が6組も並んでました。10万円以上使う人もたくさんいますよ」
熱中するあまり帰る金も無くなった。なんてことにならなければいいのだが。
※週刊ポスト2013年4月5日号