芸能

新・歌舞伎座開場で注目の役者 海老蔵、菊五郎、菊之助他

 いよいよ4月2日に開場する新・歌舞伎座。平成の新・歌舞伎座の楽しみ方はプラス歌舞伎Gossipが正解。隠し子、親から子への伝承、家の格、ひどい嫁いびり…なにせ梨園には今の日本になくなってしまったドロドロがてんこ盛り。

 そんなお騒がせ役者のひとりが市川海老蔵(35才)。いろいろあっても観客動員力ナンバー1。名門、市川宗家の継承者で、舞台からはみ出さんばかりのパワーを持つ。先輩役者と共演したり教えてもらう機会が少なかったこともあり、2月に父・團十郎さんを失ったあと、誰に教えを請うていくかが課題。米倉涼子(37才)、佐藤江梨子(31才)などと浮名を流し、隠し子も発覚したが、キャスターの小林麻央(30才)と結婚した。女児が1人あり、近々男児が誕生する。

 天衣無縫な梨園トップは人間国宝・尾上菊五郎(70才)。妻は富司純子(67才)。娘・寺島しのぶ(40才)と市川染五郎の破局から、松本幸四郎家とは不仲になった。事実上、歌舞伎界の頂点だが、「おれは(團十郎さんみたいに)カッと見得切るなんて恥ずかしくてできねえ」と追悼番組で言ってしまうやんちゃキャラ。

 その團十郎さんとは「團菊」と呼ばれ、共演を重ねた盟友であった。舞台でも茶目っ気にあふれ、親しみやすい芝居をする。当初女形だったが、40代からは立(男)役が増え、黙阿弥が書いた世話物で演じるきっぷのいい江戸っ子が本領。開場公演4月の、男が女に扮する弁天小僧(『弁天娘女男白浪』)は当たり役。

 そして、菊五郎の長男・尾上菊之助(35才)。行儀がよく、まじめで先輩からの信頼が厚いのは、子供の頃から共演も多い海老蔵と対照的。中村吉右衛門の四女・瓔子さん(30才)と結婚、歌舞伎界全体を考えている人物と評価を高めた。今は両家を継ぐ男子2人の誕生に期待が集まる。

 女形として、父よりもしっとりとした色気があるといわれ、今、きれいな盛り。40代になると立役が増えることが予想されるので、「菊之助の女形はこんなにきれいだった」と自慢するには、今見ておくべき。

 正統派の芸をもつのは、人間国宝・中村吉右衛門(68才)。松本幸四郎の実弟。跡継ぎがなかった母方の祖父・名優・初代中村吉右衛門さん(享年68)の養子となり名前を継ぐ。子供は女の子ばかりだが、今年、四女が尾上菊之助と結婚。

 娘が自分の跡継ぎを産むよう待望するのは、祖父と同じという不思議な巡り合わせ。生家で父の名前を継いだ兄・幸四郎とは不仲の噂。数十年、全くなかった兄弟共演がこの数年少しずつ実現。実力は当代一の正統派。テレビ時代劇『鬼平犯科帳』をきっかけに舞台を見たファンも、必ず満足させる。

※女性セブン2013年4月11日号

関連記事

トピックス

紅白初出場のNumber_i
Number_iが紅白出場「去年は見る側だったので」記者会見で見せた笑顔 “経験者”として現場を盛り上げる
女性セブン
ストリップ界において老舗
【天満ストリップ摘発】「踊り子のことを大事にしてくれた」劇場で踊っていたストリッパーが語る評判 常連客は「大阪万博前のイジメじゃないか」
NEWSポストセブン
大村崑氏
九州場所を連日観戦の93歳・大村崑さん「溜席のSNS注目度」「女性客の多さ」に驚きを告白 盛り上がる館内の“若貴ブーム”の頃との違いを分析
NEWSポストセブン
弔問を終え、三笠宮邸をあとにされる美智子さま(2024年11月)
《上皇さまと約束の地へ》美智子さま、寝たきり危機から奇跡の再起 胸中にあるのは38年前に成し遂げられなかった「韓国訪問」へのお気持ちか
女性セブン
佐々木朗希のメジャー挑戦を球界OBはどう見るか(時事通信フォト)
《これでいいのか?》佐々木朗希のメジャー挑戦「モヤモヤが残る」「いないほうがチームにプラス」「腰掛けの見本」…球界OBたちの手厳しい本音
週刊ポスト
野外で下着や胸を露出させる動画を投稿している女性(Xより)
《おっpいを出しちゃう女子大生現る》女性インフルエンサーの相次ぐ下着などの露出投稿、意外と難しい“公然わいせつ”の落とし穴
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告。父・修被告が洗面所で目の当たりにしたものとは
《東リベを何度も見て大泣き》田村瑠奈被告が「一番好きだったアニメキャラ」を父・田村修被告がいきなり説明、その意図は【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン
結婚を発表した高畑充希 と岡田将生
岡田将生&高畑充希の“猛烈スピード婚”の裏側 松坂桃李&戸田恵梨香を見て結婚願望が強くなった岡田「相手は仕事を理解してくれる同業者がいい」
女性セブン
電撃退団が大きな話題を呼んだ畠山氏。再びSNSで大きな話題に(時事通信社)
《大量の本人グッズをメルカリ出品疑惑》ヤクルト電撃退団の畠山和洋氏に「真相」を直撃「出てますよね、僕じゃないです」なかには中村悠平や内川聖一のサイン入りバットも…
NEWSポストセブン
注目集まる愛子さま着用のブローチ(時事通信フォト)
《愛子さま着用のブローチが完売》ミキモトのジュエリーに宿る「上皇后さまから受け継いだ伝統」
週刊ポスト
連日大盛況の九州場所。土俵周りで花を添える観客にも注目が(写真・JMPA)
九州場所「溜席の着物美人」とともに15日間皆勤の「ワンピース女性」 本人が明かす力士の浴衣地で洋服をつくる理由「同じものは一場所で二度着ることはない」
NEWSポストセブン
イギリス人女性はめげずにキャンペーンを続けている(SNSより)
《100人以上の大学生と寝た》「タダで行為できます」過激投稿のイギリス人女性(25)、今度はフィジーに入国するも強制送還へ 同国・副首相が声明を出す事態に発展
NEWSポストセブン