夫婦の日常も様々だが、あらゆる夫婦のエピソードが、漫談家の綾小路きみまろにメールや手紙で続々と寄せられている。今回寄せられたのは、ご主人(46歳)が資材メーカー勤務の奥様(42歳)。10歳の男の子がいます。
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32歳で長男を産み、2番目も欲しかったんですが、うまくいかず、「1人っ子でいいか」と主人も諦めていました。そんな主人を一瞬喜ばせるための「できちゃったみたい」。「一瞬」というのは、主人もすぐにウソと気付くから。だって、ここ数か月、セックスレスで、妊娠するわけないですから。
「ありえないだろ」「そうよ。できたのは赤ちゃんじゃなくて、オデキ」そんなふうになるはずだったのに、私が「できちゃった」といった途端、「やった! 早速、お義父さんとお義母さんに電話で報告だ」って、いや、あの、「やった!」じゃなくて、私たちはヤッてないの。気付いてよ!「お義父さんがキミと電話をかわってほしいってさ」受話器を取ると「おめでとう!」って、どうすんのよ、この展開。
翌朝、主人は「お腹に赤ちゃんがいるんだから、無理するな。朝のゴミ出しは僕がやるから」といって出掛けたし、帰宅すると私の肩を揉んでくれる。大切にしてくれるのは嬉しい。でも、ちょっぴり不安。
舞い上がってしまって、正常な判断ができないんだろうけど、ねぇ、アナタ、子供ってどうやってできるか知ってるわよね? お願い、早く気付いて!
※週刊ポスト2013年4月12日号