新しい歌舞伎座の開場を記念して、3月27日に東京・銀座で歌舞伎役者63人によるパレードが行われた。沿道には約3万2000人のファンが駆けつけ、「成田屋!」「中村屋!」「音羽屋!」と大声援を送った。しかし、この“世紀のお練り”の舞台裏では、大事件が起こっていた。
パレード当日は、朝から冷たい雨が降り続き、気温は6℃という震えるような寒さだった。それでも午前10時15分のパレード開始1時間前には、すでに多くのファンが“今か、今か”と集まっていた。
だが予定時刻に近づいても、役者たちが姿を見せる気配がない。すると、この日、司会を務めた徳光和夫(72才)が、「交通事情で遅れている役者さんがいらっしゃいます。もうしばらくお待ちください」とアナウンスし、ファンからは「え~!?」と大ブーイング。
5分、10分、15分…いくら待てども始まらないパレードに、「まだかよ!」「いつまで待たせるんだ!」と、お祝いムードは一転、怒号が飛ぶほど殺伐とした雰囲気に。結局、パレードがスタートしたのは予定時刻から25分が過ぎた午前10時40分だった。
翌日のスポーツ紙などでは、スタートが遅れたのは「傘で役者の顔が見えなくなるのを避けるため、小雨になるのを待った」と報じられたが、実際は、中村時蔵(57才)が原因を作っていたのだ。
尾上菊五郎(70才)や松本幸四郎(70才)ら大幹部は、もともとパレード不参加となっていたため、参加者の中で、もっともベテランだったのが時蔵だった。
「パレード開始前、役者さんたちはバスで待機していたんですが、どうも時蔵さんは、年長者の自分が、雨の中、パレードをするのが気に入らなかったみたいで、松竹の幹部らを呼び寄せて“雨の中を歩かせる気か! 風邪をひいたらどうするんだ!”と怒鳴りつけ、バスの中に籠城して出てこなかったそうなんです。
大先輩のそんな姿に海老蔵さんたちは何も言うことができずにいたようです。結局、最後は年齢の近い中村福助さん(52才)が時蔵さんを説得して、何とか開催にこぎつけたみたいです」(梨園関係者)
※女性セブン2013年4月18日号