3月、芸能界は結婚ラッシュとなった。ナインティナインの矢部浩之(41才)元TBS青木裕子アナウンサー(30才)をはじめとして、堺雅人(39才)菅野美穂(35才)、中尾明慶(24才)仲里依紗(23才)、福永祐一騎手(36才)フジテレビの松尾翠アナ(29才)など。このタイミングでこれだけ多くの芸能人の結婚発表があったのはなぜか? その裏側を芸能ジャーナリストの井上公造さんが解説する。
* * *
結婚を発表したタイミングに、所属事務所の思惑をみることができます。
中尾さん・仲さんが結婚を発表したのは3月21日。翌22日には、サンケイスポーツが堺さん・菅野さんの結婚をスクープ、同日、両事務所がコメントを発表しました。26日には、福永騎手・松尾アナが、27日には矢部さん・青木アナが結婚を発表しています。わずか1週間の間にこれだけ多くの芸能人カップルが結婚を発表するのはあまりないことです。
背景のひとつとして考えられるのが、WBCでの侍ジャパンの敗退と、プロ野球の開幕前というタイミングの問題です。敗退が決まったのは日本時間の18日、プロ野球の開幕は29日。いずれのカップルもこの18~29日の間に、結婚を発表している点は見逃せません。
彼らの結婚はスポーツ紙でも大きく報じられました。スポーツ紙は芸能ニュースを重視しているとはいえ、スポーツ紙という性格上、大きなスポーツイベントには紙面を割きます。今回のWBCも連日、詳しく伝えていました。また、ワイドショーや一般のニュース番組でも大きく扱われるなど、まさに国民的な盛り上がりでした。プロ野球の開幕も同様です。開幕以降はスポーツ紙を中心に野球の話題が大きなニュースとなっています。
事務所としては、結婚というおめでたい話題は、できるだけ大きなニュースとして扱ってほしいと考える傾向にあります。そのためには、タイミングが重要です。つまり今回は、WBCやプロ野球開幕といったニュースが話題になっていないとき、スポーツ紙で大きくとりあげられ、テレビなどでも話題を集めそうなタイミングを狙って発表したというわけです。
堺さん菅野さんの結婚はサンケイスポーツがスクープしたわけですが、両事務所の肯定コメントまで載っているというのは両事務所がお墨付きを与えたスクープで、このタイミングを見計らって報じたと考えられます。矢部さんが結婚を発表したネット放送局『ゼロテレビ』がその後、知名度を上げたのはまさに狙い通りでしょう。
もし、WBCで侍ジャパンが優勝し、日本中が大フィーバーになっていたら彼らの結婚の発表はもう少し後ろにずれこんでいたかもしれません。