いま、駅の改札のなかにある店が増え、改札内はすっかり様変わりしている。「駅ナカビジネス」活況の当事者として 東京・大阪の主要駅を中心に、改札内に10店舗を出店しているユニクロも存在する。「改札内で服が売れるのか?」と疑問に思うが、売れ筋は「下着」なのだ。しかも客の8割以上は男性。
「出張もするビジネスマンの利用が多いので、インナーアイテムは切らさないようにしています。急な天候の変化に対応できるように、冬ならダウンなどの“はおりもの”も欠かせません」(ユニクロ・広報部)
トランクス、靴下、Tシャツを1枚ずつセットした「1DAYパック」(1000円)は駅ナカだけの限定商品。急な出張が入った時に重宝しそうだ。
以前は通常店と同様に「靴下3足990円」「トランクス2枚990円」といったセット売りをしていたが、「何枚もいらない」という客が圧倒的に多かったため、こうしたパック商品を考案したという。
ちなみに、関東圏内にある駅ナカのユニクロのなかには、JR東日本のグループ会社が運営している店舗がある。スタッフもユニクロの社員ではなく、JR東日本のグループ会社で採用されている人たちなのだ。また、改札内店舗は、通常の店舗とは異なる独自色を出している。
「一等地の駅ナカの店舗はユニクロの中でも最先端の内外装で、黒を基調にした店を作り、世界的デザイナーの棚を使用しています。
また、乗車時間を気にされるお客様が多いため、レジの大きさを通常の店より一回り小さくし、その分カウンターのスペースを確保。レジ打ち担当と袋詰め担当の2人体制でお待たせしないようにしています」(前出・広報部)
※週刊ポスト2013年4月12日号