<現在は戦争が起こるか起こらないかという次元ではなく、すぐに起こるか、または明日起こるかという段階だ>
北朝鮮最大の報道機関である朝鮮中央通信は4月4日、緊迫する半島情勢をこう伝えた。2月の核実験強行を皮切りに、北朝鮮の軍事挑発が止まらない。3月5日には、米韓の合同軍事演習への抗議として、朝鮮戦争の休戦協定の白紙化を表明。
3月30日には北朝鮮政府が「南北は戦争状態に入った」との特別声明を出し、米韓が軍事挑発行為をした場合、「核戦争に広がるだろう」と警告している。コリア・レポート編集長で北朝鮮情勢に詳しい辺真一氏が解説する。
「北朝鮮は、米国と交渉し、“4つの要求”を認めさせたいんです。それは、衛星の発射権利、国連安保理の制裁の解除、朝鮮戦争の休戦協定を平和協定に変えること、核保有国として認めること。しかし、オバマ政権はこれらの要求に応じようとしない。ならば、と北朝鮮は武力をちらつかせて挑発し、“要求を聞くか、戦争をするか”と、二択を迫っているわけです」
とはいえ、金正恩総書記(30才)は2月26日、自身がファンだという元NBA選手デニス・ロッドマンを平壌まで呼び寄せ、「戦争を避けるべく、私と電話会談するよう、オバマ大統領に伝えてほしい」と依頼。
「正恩はひたすらオバマからの電話を待っていましたが、一切連絡がなかった。正恩からすれば、頼みごとを袖にされたわけで、後に引けなくなったんです。崖っぷちに立たされた正恩は、このままでは本当にミサイルの発射ボタンを押してしまう可能性が高い」(前出・辺氏)
暴走した正恩氏が米国にミサイルを発射すれば、当然、米軍はそれを迎撃する。こうなると全面戦争が始まってしまう。
「米軍は北朝鮮のミサイル基地を空爆するでしょうし、その際は在韓、在日米軍基地からも戦闘機が出撃します。すると、北朝鮮は当然、在韓、在日米軍基地を叩く。つまり、北朝鮮が攻撃対象として挙げている沖縄、横須賀、三沢の3基地も空爆される可能性があります」(前出・辺氏)
※女性セブン2013年4月25日号