4月7日、東京都文京区にあるお茶の水女子大学附属小学校で入学式が行われた。午前9時過ぎ、秋篠宮ご夫妻に付き添われて初登校された悠仁さまは、真新しい制帽と制服に身を包み、凛々しい表情を浮かべられていた。
皇位継承順位第3位の悠仁さまは、現在の皇室典範のままなら、世代的にみて将来、天皇となられる身。しかし一部からは、悠仁さまの教育について不安視する声も上がっている。なぜなら、秋篠宮家が「内廷皇族」ではなく「宮家皇族」であるからだ。
内廷皇族とは天皇皇后両陛下、東宮家を指す。明文化された規定はないものの、内廷皇族の皇位継承権のある皇族男子に関する教育費は、公的費用である「宮廷費」が充てられてきた。幼き日の皇太子さまと秋篠宮さまは東宮家の一員だったため、その教育費は宮廷費から支払われている。
だが、悠仁さまは宮家皇族。そのため、各宮家のプライベートマネーである「皇族費」から教育費がまかなわれるのが慣例だという。
「とはいえ、悠仁さまは陛下の孫世代で、ただひとり皇位継承権をお持ちのかたです。万全の帝王教育を受けていただくためにもという思いから、実は密かにある提案がなされたんです」(宮内庁関係者)
それは、風岡典之宮内庁長官から秋篠宮さまに対して、“悠仁さまの学費を宮廷費でまかなってはいかがでしょうか”という内容だった。
「しかし、秋篠宮さまは“国民の負担や社会情勢を考え、皇族費で”と断られたんです」(前出・宮内庁関係者)
“国民に負担をかけずに”とは、いかにも秋篠宮ご夫妻らしいお考えである。だが皇室ジャーナリスト・山下晋司氏は、この考えに異を唱える。
「将来、天皇になられるかたにきちんとした帝王教育を受けさせるのが国、宮内庁の責務です。それを宮家に任せきりにしてしまうのは、いささか不安を感じます。秋篠宮殿下が何と言われようと、宮内庁は“将来の天皇ですから”と押し通すべきでしたね」
教育にかかわる費用の問題は、今後も論義が必要と思われるが、さらに危惧されることもあると、ある皇室記者が言う。
「“学費が公費の宮廷費で支払われれば、国民に悠仁さまの学校生活を見せる義務も生じる”という考えの下、宮内庁に運動会などの学校生活の取材の要望をしやすくなります。しかし、皇族費でまかなわれることになったため、悠仁さまの学校生活は“私的活動”と見なされてしまいます。そうなると“プライベート”という理由で取材を断られるケースが増えてしまうんです」
これは“将来の天皇”の学校での成長の記録が、国民の目に触れる機会を失うことを意味する。だが、今回の「宮廷費拒否」には紀子さまの“ある思い”が込められていたという。
「とにかく紀子さまは、学校や他の保護者、児童に迷惑をかけたくないという思いが強いんです。そして、それが“悠仁さまを守る”ことにつながるとお考えなのです」(別の宮内庁関係者)
※女性セブン2013年4月25日号