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夫の弁当に白飯しか入れぬ鬼嫁 「おかずは試食で済ませて」

 夫婦の日常も様々だが、あらゆる夫婦のエピソードが、漫談家の綾小路きみまろにメールや手紙で続々と寄せられている。今回寄せられたのは、衣料品メーカー勤務のご主人(52歳)。奥様(47歳)から週2回、白米だけのお弁当を渡されます。

 * * *
 おかずはデパ地下の試食品で済ませろというんです。「恥じることはないわ。試食しないで買うのは固定客。それだけでは売り上げにならず、試食した客の何割かが買えば採算が合うの。だから、試食をしてもらうのはありがたいのよ」

 ただ、その場で弁当箱は開けず、試食のおかずだけ食べた後、近くの公園のベンチでご飯を食べることに。「アナタ、食べ順ダイエットを知らないの? おかずを食べて、最後に炭水化物のごはんを食べる。これだと血糖値も下がり、糖尿病の予防にもなるんだから」 困るのは店員に「また来てる!」と思われること。「うろうろしないでね。時にはメガネやネクタイを外して、同じ人だと思われないように」

 女房のアドバイス通り、ネクタイを外して試食し、公園のベンチで白米だけのご飯を食べていると、「もしかしてリストラ? オレのおごりだ。自動販売機でお茶でも買いな」と、ホームレス風のおじさんから100円玉2枚をもらいました。「人生、色々だ。がんばれよ!」と、ポンと肩を叩かれて……ああ、惨め!

※週刊ポスト2013年4月26日号

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