改めて考えてみれば、プロ野球のファンの中では「巨人ファン」が最も異質な存在なのかもしれない。全国的にファンが存在するが、その分アンチが多く、いつも目の敵にされる。そんな“愛すべき悪役”、巨人ファンの「あるある」ネタをお送りする。
【「巨人が強くないと球界が盛り上がらない」と、まだ本気で思っている】
日本プロ野球の父・正力松太郎の遺訓には、「巨人軍は常に強くあれ」という言葉があるが、これを多くの巨人ファンが盲信している。なぜなら巨人は球界の中心であり、巨人が勝たないとプロ野球人気の低下につながると未だに考えているから。確かに一昔前は、テレビが巨人戦しか放送せず、「巨人が球界を支えていた」といっても過言ではない時代があった。ただ、もうそんな時代が終わったのはいうまでもない。
【好きになったきっかけが「テレビで巨人戦しかやっていなかったから」と薄い】
そもそも、「巨人ファンになったきっかけ」はかなり薄い。そのほとんどが、「テレビで巨人戦しかやっていなかったから、いつの間にか好きになった」というもの。特に団塊の世代の大半はこれだ。
現役選手の誰々が好きで、というのは少数派。巨人の野球が好きで、とか、監督の采配に共感して、などという人はかなり稀である。
【やたらとグータッチを要求してきて鬱陶しい】
巨人は今、V9以来の黄金期を迎えつつある。指揮を執る原辰徳監督は9年間のうち、優勝5回(うち日本一3回)、Bクラスは1度だけ(しかも4位)と素晴らしい結果を残している。
その原監督といえば「グータッチ」だが、これをファンが真似して周りにも要求するから鬱陶しい。ちなみに原監督がグータッチをやる理由は、ハイタッチが緩慢になりやすいのに比べ、グーだと集中しないと失敗しやすく、お互いに意思疎通ができるかららしいが、アンチにとっては本当にどうでもいい。
※週刊ポスト2013年4月26日号