自分の年収が人より多いか少ないかは、誰しも気になるところ。とはいえ、「自分の年収は世界で何番目」なんて、考えたこともないのではないだろうか。
ところが、自分の年収が「世界の何位か」が瞬時にわかる画期的なサイトがインターネット上に存在する。それが、「Global Rich List」だ。
やり方はいたって簡単。日本円、米ドル、英ポンド、カナダドル、ユーロのいずれかを選択し、年収を入力するだけで、自分が世界約70億人中何位であるかが表示される仕組みだ。
このサイトの面白さは、大金持ちだけではなく、「普通の人々」が世界でどの順位にいるかがわかることだ。
国税庁の民間給与実態調査によると、日本のサラリーマンの平均年収(2011年)は409万円。その順位は、2億6739万4435位だ。「億」の表示にややショックを受けるが、それでも世界の上位4.5%に入る。日本のサラリーマンは、世界的には“稼ぐ人”といえるだろう。だが、日本の平均年収のピークは1997年の467万円で、この頃は1億7965万8087位、トップ3%に入っていた。懐が寒く感じるのも当然かもしれない。
個別に見ると、トヨタ社員の平均年収約740万円は5345万254位で、749万円の習近平・中国国家主席にわずかに及ばない。東京電力社員の平均年収約653万円は5636万4317位。ちなみに本誌の「年収1200万円」という報道を「リアルすぎる」と認めていたフジテレビの加藤綾子アナウンサー、その順位は3791万5915位となった。
では、世界の“真ん中”はどのあたりかというと、日本円で年収約10万円。言い換えれば、「年収10万円以下の人が、世界の半分を占めている」ことになる。日本がいかに“恵まれた”環境にあるかが実感できるだろう。
※週刊ポスト2013年5月3・10日号