【書籍紹介】『はだかんぼうたち』江國香織/角川書店/1575円
父親の歯科医院を継いで歯科医として働く35歳の桃は、入籍するつもりだった男と別れた。9歳年下の男〈鯖崎に出会ってようやく、桃は自分がどういう人間なのかわかった〉からだ。以来ふたりは、互いに束縛せずに交際をしているが、鯖崎が桃の友人で4人の子持ちである響子に興味を示したことから微妙な変化が起きる。
一方、母親と断絶状態でいる桃の姉・陽にも男の影が……。自分の感情に正直な男女の出逢いいと別れを綴った群像小説。
※週刊ポスト2013年5月3・10日号