「生き方を正しなさい。そして強く生きなさい」
「あんた、そんなんじゃ、あたしの年まで生きられないわよ!」
人生の酸いも甘いも知り尽くした人間だからこそ言える明朗快活な発言が大ウケして、今やバラエティーから人生相談まで、テレビ番組に引っ張りだこの淡路恵子(79才)。“アラ80”でお説教キャラとして再ブレイクを果たした彼女に、“まさか”とも思えるトラブルが浮上した。
「実は淡路さん、金銭トラブルを抱えていて、裁判にまで発展してしまったんです…」(淡路の知人)
淡路の半生は、これまでも波乱の連続だった。16才で銀幕デビューし、人気絶頂だった20才の時、フィリピン人歌手のビンボー・ダナオ(享年52)さんと結婚。2児をもうけるも、1965年に離婚する。
翌年、大スターだった映画俳優の萬屋錦之介さん(享年64)と再婚し、芸能界を引退した。錦之介さんとの間にも2人の息子が生まれたが、1982年に錦之介さんの個人事務所が15億円の負債を抱えて倒産。
「このとき、錦之介さんは、心労から体中に力が入らなくなる重症筋無力症を患い、歩くことさえできなくなったんです。そんな錦之介さんを、淡路さんは懸命に看病しながら、生計を立てるため六本木のクラブで雇われママとして働くこともありました」(前出・淡路の知人)
看病の甲斐あって錦之介さんは回復したが、1986年に甲にしき(70才)との不倫が発覚、淡路は2度目の離婚をする。錦之介さんの事務所の借金返済のために用立てた淡路名義の債権をすべて放棄し、無一文での再スタートだった。
息子のために身銭を切り続けた淡路だが、いよいよ生活が困窮し、2009年12月、知人を介して会社経営者のA氏に100万円の借金を申し出たという。これが前述した金銭トラブルの発端だった。
「淡路さんは自ら借用書を書き、“半年後の返済期日までに必ず返します”と約束したそうです。しかもその時、担保として200万円相当の高級アンティーク時計をA氏に渡したといいます」(A氏の知人)
淡路を信頼して金を用立てたA氏だが、期日を過ぎても一向に返済はされなかった。しかも、淡路からは「返済が遅れる」という連絡すらなかったという。
「ちょうど返済期日だった2010年6月に、(四男の)哲史さんが自殺してしまったんです(享年36)。息子たちの中でも最も気にかけていた哲史さんの死に、淡路さんは憔悴しきってしまって…。返済のことを考えるどころではなくなっていたんです」(前出・淡路の知人)
そんな事情を知り、理解を示したA氏は辛抱強く待ち続けた。しかし、返済期日から丸2年が経過しても、淡路からの連絡はなかった。そんな淡路の借金を肩代わりした事務所だが、結局、最初に10万円を返済しただけで、残金の返済はなかったという。
「催促しても“次こそ払います”と懇願するばかりで、一向に返済されなかったようです。3年間におよぶ未返済に痺れを切らしたAさんは、去年の11月、簡易裁判所に債権回収を申し立てたそうです。淡路さんに金がないというので、債務を引き受けた事務所を相手にした訴えでした」(前出・A氏の知人)
A氏の申し立ては認められ、昨年12月末、裁判所から事務所へ、「利子を含めた残額140万円を支払え」という命令が下されたという。これは「支払督促」と呼ばれ、返済がなされなければ、債権者は債務者の不動産や給与の差し押さえができる強制執行の権限まで付与されたもの。
「Aさんは今年に入って、“差し押さえもできますよ”という旨を事務所に伝えたそうですが、“すぐに支払います”と言うだけで一向に返済はされず、今に至ったようです」(前出・A氏の知人)
※女性セブン2013年5月9・16日号