お金の使い方や貯め方の違いは、性格の差が関係している――新潟青陵大学大学院臨床心理学研究科教授の碓井真史さんは、そう指摘する。
「お金を上手に貯められる人をみると、目の前にある欲しいものを我慢できたり、目先の損得に目を奪われず、長い目で見て得をする選択ができたりします。逆に、欲しいものを我慢できなかったり、目先の損得に左右されるような“せっかち”なタイプはお金が貯まりにくい」
碓井さんによると、目の前にある欲しいものを我慢できるか(=衝動性)、目先の損得に惑わされず長期的な視野にたてるか(=報酬の遅延)、先のリスクに備えられるか(=適切な用心)の3つの要素を見れば、その人の性格がわかり、お金が貯まるか貯まらないかもある程度わかるという。
碓井さんの心理分析によると、性格を8タイプに分類できるという。意外にも、貯まるか、貯まらないかの性格の差は、実は紙一重だという。
「一見、同じ派手好きなタイプでも、お金が貯まる人と貯まらない人にはっきり分かれます。それは、前述した“先のリスクに備えられるか”どうかで大きな違いがあるからです。
リスクに備えられない派手なタイプは、ただお金を使うだけですが、リスクに備えられる派手なタイプは、お金を使うだけでなくお金がいくら入ってくるかにもしっかり意識を向けて、収支のバランスをとっています。性格診断では、前者は“見栄っ張りタイプ”、後者は“お金大好きタイプ”と分かれます」(碓井さん)
同じように、実はもともとの性格が似ていても、2つのタイプに分かれるのが、次のような性格。
■“せっかち”-“合理的”
■ “面倒くさがり”-“素直”
■“一発逆転 ”-“心配性”
いずれも前者は“貯まらない人”、後者は“貯まる人”。 しかしもともとの性格が似ているだけに、“貯まらない人”も考え方や環境を変えることで“貯まる人”に性格変換できる可能性がある。
※女性セブン2013年5月9・16日号