白いシャツにピンクのカーディガンと1990年代のテレビ局のプロデューサー風のバブルないでたち――えっ、石田純一??と思ったら、身長154cmのちょっと小柄でビミョーに雰囲気が違う。正体はプチブレイク中の芸人、小石田純一(32才)だ。五十音の一文字を言うと、すぐにおしゃれな言葉で返す持ちネタで人気急上昇中。石田本人からも「特徴のない自分をまねてくれてうれしい」と“公認”され、ますます注目を集めている。この芸人の素顔とは…? 本人にインタビューした。
――角度によっては石田純一さんに確かに似ていますね。
小石田:ありがとうございます。でも普段はオーラゼロで街を歩いていても誰にも気づいてもらえないんです。この間なんて『笑っていいとも!』(フジテレビ系)出演後、アルタ前で出待ちの人たちから「うわっ、オーラない!」と失笑されましたし。
――似せるポイントは髪の分け目なんですか?
小石田:それもあるかもしれません。あとは前髪をなでるような仕草とかで石田純一さんっぽく見せるようにしていますね。でも声はあえて似せていません。似せようとするとうまく話せなくなるんです。開き直って、自分の声でやっています。
――そもそも石田さんネタをやろうと思ったきっかけは?
小石田:昔からお笑い芸人になりたくて、お笑い芸人養成所のワタナベコメディスクールに在籍していたんです。その時に講師だったBOOMERの伊勢浩二さんに「お前、なんか石田純一さんっぽいな」と何かにつけ言われていたんです。最初は「この人、何を言ってんだ?」って思っていましたが、あまりにも似ていると言われるので、一度、ネタをやってみたら、養成所のみんなに大うけで。それからライブでもやるようになりました。
――それまで似てるとは言われなかったんですか?
小石田:たった一度だけ大学時代にスキーサークルの合宿で訪れた長野県のある駅の待合室にいたおばあさんから「似てるね」と言われたことがあります。その時も自分では似てるなんて思いませんでしたけれど。
――石田さんネタを始めた当初はどんなネタをやっていたんですか?
小石田:最初は石田さんって女性をすぐに口説くイメージだったので、すぐにキスをするという設定で作っていました。ショートコント『バスケ』だったら「パスパスパス、キス、OKトレンディ」というのをやっていましたね。さすがに今は恥ずかしくてできないですが。あとは石田純一漫談というのもやっていました。「恋ははかないもの、はかないのは靴下だけ。小石田純一です」とか。
――なぜ、白いシャツにピンクのカーディガンなんですか?
小石田:トレンディでさわやかなイメージじゃないですか! バブル時代のテレビ局のプロデューサーっぽくって。それにピンクってなんとなくバブルで浮かれていた人たちが着ていたイメージがあるんですよね。石田さんも時々、カーディガンやセーターをシャツにはおっていますよ。
――小石田さんも普段は靴下はかないんですか?
小石田:はいてないです…と言いたいところですが、ぼくの場合はすぐに蒸れちゃうし、冬は足元が冷えちゃうので、こっそり収録前にははいていて、本番になる直前に脱ぐようにしています。本気で知りたいですねー、石田さんはどうやって足裏ケアをしているのか。
――恋は8年お休み中だよ、というネタもありますね。
小石田:本当は10年なんです…。小石田純一はまったく女性に奥手でして。
――小石田純一がモテるためには何が必要でしょうか。
小石田:とりあえずパスタを食べてみますか。
――なぜ、パスタ?
小石田:石田さんの口説き文句が「とびっきりのパスタ食べに行こう」って噂を聞いて。まだ試してみたことないですが、石田さんを見習って女の子口説いてみようかな。うまくいったら報告しますよ。
――好みの女性は東尾理子さんなんですか?
小石田:もちろん。でも理子さんがダメなら、宮崎あおいさんで…。
――ずいぶん理想の高いところにいっちゃいましたね。
小石田:いやっ(と言って焦りだす)、ぼくは理子ひとすじですよ。でも、小石田純一としては“東尾小理子”を随時募集していますけどね。そして子供が生まれたら、もちろん“小理汰郎”って名付けますよ。
――小石田さんは“不倫は文化”ですか?
小石田:いや、理子がいるので。もう不倫は文化じゃないですね。
【小石田純一】
1980年10月2日、埼玉県生まれ。石田純一に扮したネタで人気を博す。身長154cm。『芸人報道』(日本テレビ系)や『笑っていいとも!』(フジテレビ系)にも出演し話題に。毎月第一木曜日に渋谷シアターDにて開催される『ニュースタッフライブ』で石田純一漫談を披露している。