萩本欽一(71)作・演出の喜劇『おちゃのこ妻妻』が品川区・スクエア荏原のこけら落とし公演として行なわれ、萩本欽一をはじめ、“欽ちゃんファミリー”の山口良一(58)、西山浩司(52)、風見しんご(50)などが出演。日々満員になる盛況ぶりで、4月14日に、9日間11公演を終えた。
この舞台で、観客からひと際大きな拍手をもらったのが、風見しんごだった。専業主夫役として出演した風見は、掃除機をかけるシーンで、キレのあるムーンウォークとロボットダンスを披露。全盛期と変わらないその動きに、会場が沸いた。
風見しんごといえば、1982年に萩本欽一の『週刊欽曜日』(TBS系)でデビュー。翌年には、『僕笑っちゃいます』でレコードデビューも果たした。1984年発売の『涙のtake a chance』では、当時の日本芸能界では、誰も取り入れていなかったブレイクダンスに挑戦し、お茶の間を魅了。その後のダンスブームの先駆けとなったといっても、過言ではない。放送作家のひとりはこう語る。
「ナイナイの岡村をはじめ今の若手芸人の中には、当時の風見しんごに影響を受けた人も意外と多い。今はリバイバルブームですし、1980年代ものはテレビでも数字を計算できる素材。視聴者にも、もう一度テレビで風見しんごの踊りを見たいという潜在的な願望はあるはず。風見が『涙のtake a chance』を踊りながら歌えば、数字も上がるんじゃないですか」
舞台で、「ボクシングジムに通っている」と話したように、いまだに体を鍛えることを怠っていない風見。再び、テレビであのブレイクダンスが見られるだろうか?