視聴率の落ち込みが何とも悩ましいNHK大河ドラマ『八重の桜』(4月21日の最新話は13.8%)。救済策を考えた各識者の話から伝わってくるのは、何とも難しい主要キャストの演じ方、登場のさせ方だ。
ならば──と『2時間ドラマあるある』の著者でノンフィクション作家の佐野正幸氏が提案するのはスポット的に登場させるサブキャストの起用である。『八重の桜』は西郷隆盛役に、ミュージシャンの吉川晃司氏を起用するなど意外性のあるキャスティングを実現させているが、まだまだ甘いという。
「丁寧に歴史を再現しているし、出来としては悪くないと思う。良い試合をやっているんだけどお客さんを呼べない──野球でいえば、昔のパ・リーグ、まさにロッテ本拠地だった川崎球場ですよ(笑い)。
ただし視聴率が悪いからといって大幅に路線転換すると、昔ながらの玄人ファンが離れちゃう。旬のタレントをちょいちょい登場させるぐらいがいいんじゃないかな。
壇蜜なんて、八重の恋敵役とかに起用すればぴったりじゃないですか。フェロモンたっぷりで視聴者は釘付けですよ。今ならキンタロー。もいいんじゃない。配役? あの手の顔は、昔はいっぱいいそうだからどんな役でもマッチするでしょう。八重だって本当は顔が大きく、どっしりとした体型ですからね」
※週刊ポスト2013年5月17日号