間もなく交流戦に突入する日本プロ野球。開幕から約1か月間、すでに多くの「オフレコネタ」が記者たちのメモに書き記されている。紙面に書けないマル秘情報を、4人の番記者が話し合う。
ここでは、松井秀喜氏の引退式と、長嶋茂雄氏との国民栄誉賞授賞式があった5月5日の巨人VS広島について。試合は1対0で巨人が勝ち、祝賀ムードに花を添えたが、記者たちの話題は他チームの不甲斐ない采配に波及した。
記者A:完全な“引き立て役”になってしまった相手の広島には明るい話題がないですよ。これで東京ドームでは悪夢の13連敗で、そのほとんどが僅差。野村謙二郎監督の采配を疑問視する声が多くて、すでに「休養論」も出始めている。
記者B:采配がちょっと意味不明ですよね。堂林翔太には代打を送るのに、絶不調の栗原健太はそのまま打たせる。挙げ句、当たっている中東直己を代走で使う。ファンのフラストレーションは相当たまっています。5月5日の試合に来ていたある年配の広島ファンは、「廣瀬(純)の連続出塁記録がなかったらファンを辞めていた。救いは(プレゼンターの)衣笠祥雄さんを見られたこと」と嘆いていました。
記者A:同じような状況なのが、中日の高木守道監督。こちらはファンと全面戦争中です。4月14日、投手起用について文句をいってきたベンチ上のファンに、「うるせェ、バカヤロー! 降りてこい!」ですから(笑い)。
記者B:「瞬間湯沸かし器」ぶりは健在。その後のテレビの会見も酷かったよ。インタビュアーが何を聞いても、鬼の形相で「そうですね!」、「そうですね!」と吐き捨てるだけで、放送事故寸前だった(笑い)。
記者C:4月18日の神宮での試合では、7回に中日の応援歌『燃えよドラゴンズ』が流れる中、中日側スタンドで「守」「道」「ア」「ホ」というプラカードが振られた(笑い)。溝を埋めるのはもう至難の業かもしれない。
記者D:前・投手コーチの権藤博さんもブチキレている。5月5日の横浜戦、高木監督は相手が左のモーガンの場面で、先発の山本昌を4回途中2失点で降板させ、なぜか同じ左の三瀬幸司を投入。試合を観ていた権藤さんが、「なんですかこれ」といって絶句していた。
※週刊ポスト2013年5月24日号