間もなく交流戦に突入する日本プロ野球。開幕から約1か月間、すでに多くの「オフレコネタ」が記者たちのメモに書き記されている。紙面に書けないマル秘情報を、4人の番記者が暴露。ここでは、めざましい活躍ぶりの外国人選手をめぐる裏話を紹介する。
記者A:横浜は投手に問題がある。このチームに必要なのは誰がどう考えても投手なのに、ドラフトもオフの補強もなぜか野手ばっかり獲る。中畑清監督は開き直って「ノーガード戦法で行く」なんて宣言したら、巨人相手に2試合で17失点(笑い)。4月29日には、ハマスタでバレンティンに場外弾を2本も打たれました。
記者B:ハマスタには外野の外に防護ネットがなく、場外弾が出ればそのままボールが飛んでくる。そのため、今年移籍してきたブランコの打席では、警備員が出て「現在ブランコ選手の打席です」と注意するのが名物になっていた。が、それと同じことをバレンティンの時にもやらないといけなくなり、球団スタッフは複雑な表情でしたね。
記者C:しかし今年は、外国人のバットの好調が目立ちますね。現状、本塁打のトップは両リーグとも外国人だし、打率、打点のランキングにも横文字の名前が多い。
記者A:あるパ・リーグ球団の編成担当が、「最近の外国人獲りは長距離砲よりも逆方向に打てる打者を優先する」っていっていました。飛ぶようになったといわれるボールも、好都合なのかもしれませんね。
記者D:中日のルナなんて、5月なのに打率が4割を超えていますからね。ちなみに一部では、女優の石原さとみに似ているといわれて人気です。
記者A:なんだよその情報(笑い)。それにしても、これだけ外国人ばかり打てるのは何故かな?
記者B:元々パワーがあるのは当然として、今の外国人たちは日本によく馴染んでいますよね。大きいのはラミレスの存在だと思いますよ。彼は日本で成功するためにどうすればいいかを、後輩の外国人選手たちにも説いている。その一つが「電車通勤しろ」というもの。
記者D:ラミレスも1人で電車に乗って移動していましたね。その教えに従ってか、ヤクルトのバレンティンはロマンやミレッジらと、交通系ICカードを使って電車移動しています。ゴールデンウィークの横浜戦では座れなくて、約1時間立ちっぱなしだったとか(笑い)。
記者A:西武のサファテやヘルマンも、西武線でよく見かける。まァ、これは親会社の関係もあるのでしょうが。
記者C:いま外国人選手たちは、ラミレスの奥さんが経営している西麻布のプエルトリコ料理店に集まっているし、“ラミレス先生”の教えに耳を傾けている可能性は高いね。かつて外国人は、マーティー・キーナート(元楽天GM)が経営していた神戸のスポーツバーに集まって、情報交換していたものだけど。統一球の攻略法でも見つけたのかもね。
※週刊ポスト2013年5月24日号