間もなく交流戦に突入する日本プロ野球。開幕から約1か月間、すでに多くの「オフレコネタ」が記者たちのメモに書き記されている。紙面に書けないマル秘情報を、4人の番記者が暴露。ここでは、注目ルーキーやベテラン選手をめぐる裏話を紹介する。
記者A:今年はブランコやバレンティンら外国人選手が絶好調ですが、日本人で気を吐いているのは新人ですかね。特に阪神の藤浪晋太郎は、順調そのもの。普通、高卒新人は3年経たないとモノにならないといわれるけど、もう立派な虎のエース。各紙が長嶋・松井一色の5月6日の紙面で、デイリーの一面だけが『藤浪は負けない』になっていたのは笑いましたが(笑い)。
記者B:今の阪神は中継ぎ・抑えがしっかりしているというのもあるね。だから先発は規定投球回数を目途に投げれば、後はなんとかなるという安心感がある。中西清起・投手コーチの、4月100球、5月110球、6月以降に完投という徐々に球数を増やすという育成法もうまく機能している。
記者C:高卒ルーキーの4月3勝は史上初ですからね。今では、お立ち台で決まり文句の「必死のパッチで頑張ります」という言葉が、ファンの間の流行語になっています。
記者A:関西では子供でもわかる言葉で、「一生懸命頑張ること」を「必死のパッチ」というんだよね。元々はOBの矢野燿大さんや、関本賢太郎が使っていた。今季から入団した西岡剛が“復活”させて、藤浪がそれを真似した形。だいぶ全国区になったかな。
記者D:西岡はベンチの盛り上げ役を買って出ているし、成績もいい。チームのムードはいいですよ。悩みの種は、同じく新入団の福留孝介の不調ですかね。
記者C:福留にはちょっと嫌なジンクスがあるんですよね。背番号の話。中日時代の「1」は、鳥谷敬の番号なので、「8」をつけることになったんですが、「移籍組が8を付けると期待通りの活躍ができない」といわれているんです。名前を挙げれば、山内一弘、田尾安志、本西厚博など。
記者D:浅井良からわざわざ奪った番号なんだから、気合い入れないとね。
※週刊ポスト2013年5月24日号