「食べる量は増えてないのに太る」「体重が増えるとなかなか元に戻らない」…。これは20代から減り始め、40代に入るとガクンと落ちる代謝(消費エネルギー)が原因だ。代謝が落ちればエネルギー消費も落ちて、消費されなかった食物は脂肪となり体に蓄積される。40代からの効果的なダイエットは? 健康的なやせ方とは――?
東京大学大学院教授で筋生理学・トレーニング科学専門の石井直方さんに解説してもらった。
40代になると代謝が落ちる上に脂肪が増えやすい体になるため、若い頃の食生活を続けていると消費できないエネルギーが日々蓄積されていく。脂肪を貯めない体にするには“摂取エネルギーを適度に減らす”のが基本。
「軽くご飯1杯分(約120g/200kcal)を半分にすると100kcal(体重約50kgの人が45分ウオーキングで消費したエネルギーと同じ)。さらに 1か月続けると100kcal×30日=3000kcalのカロリーダウンに。
ただし脂肪を1g燃焼するには7 kcalを必要とするので3000kcal÷7kcal=428.6g。体質にもよりますが1か月で約430g、1年で約5kgの体重減に。1日100kcalを減らす程度なら、体へのダメージもありません。長年かけて蓄積した脂肪を落とすには、それなりの時間が必要だと認識して」(石井さん)
1食分のご飯を半分に減らすだけなら、すぐにトライできるはず。また、どうせ食べるなら洋菓子ではなく和菓子、揚げものを控える…など、自分の食生活(摂取エネルギー)を見直すこともお忘れなく。
※女性セブン2013年6月6日号