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高齢者の骨折は認知症に進行するケースが多いので注意必要

 埼玉在住の中村さん(42才・パート)は、名古屋でひとり暮らしをする72才の義母が骨折したことから生活が一変した。

「夫は何も言わないし、元気だとばかり思っていたんですが、大腿骨骨折で入院したと病院から連絡を受けたのが昨年末。急きょ私一人で病院に向かいました。

 医者の話を聞いて愕然。退院後は車いす生活、認知症も進行しているって…。入院・治療費約60万円、泣く泣く払って義母を連れて帰ったのですが、保険証券や通帳のことを義母に尋ねると、『財産狙っているのか!』と怒鳴りだす始末。内緒で家まで行ってみたら、ゴミ屋敷で結局何も見つからず…。今は貯金を切り崩して義母の介護にあてています」(中村さん)

 介護・暮らしジャーナリストの太田差惠子さんによれば、高齢者の骨折は認知症に進行するケースが多いという。

「市町村や一部の病院で『転倒予防教室』を実施しているので親に勧めてみるといいです。お金に執着して家族すら敵視するのは認知症の症状の1つ。元気なうちに通帳や保険証券などの保管場所は聞いておきたいですね。

 義母には直接聞きにくいので、なるべく帰省を増やし、夫にそれとなく切り出してもらうなど日頃からコミュニケーションを取りやすくしておくことが大事。入院中にひとり暮らしをしていた留守宅のケアについて確認し、対処しておきましょう」(太田さん)

※女性セブン2013年6月6日号

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