40才過ぎた大人たちが高校時代の交換日記を読んで冷やかし合う−−視聴率も絶好調の『あまちゃん』(NHK)でいい味ならぬ“いい出汁”出している脇役男子たち“リアスアミーゴス”。そのうちのひとり、24年間春子(小泉今日子)に片思いを続ける“熱血中年”大向大吉を演じるのが杉本哲太(47才)。
杉本は、NHKのインタビューで大吉についてこんな分析をしていた。
「空回りしている、そして周りをかきまわす、エンジンの空ぶかしのようにうるさいという、“3K”中年男」
それを最も象徴するエピソードが、スナック『梨明日』でのカラオケシーン。春子への愛を歌で伝えると思いきや、大吉が熱唱したのは、なんと1980年代青春世代にはなつかしの『ゴーストバスターズ』! しかも、サビ以外歌えないという謎のチョイス。
杉本といえばそもそものデビューはミュージシャン。1981年、横浜銀蠅の弟分『紅麗威甦』のボーカルでデビュー。リーゼントで、左手に包帯を巻くという不良ミュージシャンは当時の人気スタイルだった。
俳優転向後は、映画『アウトレイジ』の任侠役や今クールの連ドラ『ダブルス~二人の刑事』(テレビ朝日系)での冷徹な刑事役など、硬派な役が多い。
だが、今ではすっかり大吉のイメージが強いようだ。杉本は街中でも仕事場でも「『あまちゃん』見てるよ!」と気さくに声をかけられるという。前述のインタビューで、
「この間も仕事先の控室で出番を待っていたらノックされて、(他局の)プロデューサーだったんだけど、ドアを開けると、向こうから“じぇじぇ”って。使い方間違ってるなって~(笑い)」
※女性セブン2013年6月6日号