亡くなった時に、保険金ではなく、葬儀などのサービスを受け取る「現物給付型保険」の導入が現実味を帯びている。「自分で受け取る生命保険」が可能になるのである。
「現物給付とは、例えば生命保険加入時に葬儀業者や葬儀の内容を選定して契約し、亡くなった際にはその通りの葬儀が行なわれるというものです。
介護保険では、介護が必要になった時に、保険会社が運営、提携している介護施設に入居できるなど、契約者本人が希望通りのサービスを受け取ることができ、家族にも負担をかけないというメリットがあります」(ファイナンシャルプランナーの下園剣矢氏)
家族が亡くなった時、遺族がまず直面するのは、「葬式をどうするか」だ。 葬儀をめぐって、親族同士で揉め事が起こることも決して珍しくはない。
「自分の親や親族が急に亡くなって葬儀の日程を待ったなしで決めなければならなかったり、葬儀社任せにしておいて、後で請求書を見てあまりの値段にビックリという経験をした人は少なくありません」(一般社団法人日本エンディングサポート協会理事長・佐々木悦子氏)
※週刊ポスト2013年6月7日号