安倍晋三首相が公邸に入居しないことを、国会で取り上げた民主党の加賀谷健参院議員(69才)。その質問書には「首相公邸に幽霊が出るとの噂があるが、それは事実か」「安倍首相が公邸に引っ越さないのはそのためか」との文言があったが、政府は閣議決定として「承知していない」との回答を出した。
政治の舞台で飛び出したまさかの「幽霊」騒動だが、「首相公邸に幽霊が出る」という話は、政界では広く知られる噂。どうやらその発端は、1936年にさかのぼるらしい。
この年、旧陸軍の青年将校が起こしたのが2.26事件だ。首相公邸がその舞台となり、今も正面玄関の窓ガラスには、当時の弾痕と思われる跡が生々しく残っている。そして公邸に出る幽霊は、2.26事件で殺害された当時の政治家、あるいは亡くなった憲兵隊員では…などといわれてきた。かつて女性セブンは元首相の秘書からこんな話を聞いたことがある。
「ある首相夫人が、池のほとりで白っぽいボーッとしたものを見た」
またその元秘書本人も、公邸の秘書部屋に泊まった際に生まれて初めて金縛りにあった。後で聞いたところ、前々日に同じ部屋に泊まった別の秘書も金縛りにあっていたことがわかったという。
他にも羽田孜元首相(77才)は、霊能者に「庭に軍人がたくさんいる」と言われ塩を撒いたり、細川護熙元首相(75才)は部屋で香を焚いていたこともあった。
「寝入りばなにカチャカチャと音がするので、目が覚めた。ドアノブの音。そっと外を見たら、じゅうたんの廊下をタッタッタッと音が遠ざかっていくんだ」
森喜朗元首相(75才)は在任中、不気味な公邸暮らしをそう語ったこともあった。さらに森元首相は、後任の小泉純一郎元首相(71才)に「(幽霊に)気をつけるように」と忠告し、小泉元首相はそれに従いお祓いをしたという。
5月24日、今回の閣議決定を受けて菅義偉官房長官(64才)は「いろんな噂があるのは事実」と言い、幽霊の気配についても「言われればそうかなと」と冗談めかして答えたが、その目は笑っていなかった…ような。
※女性セブン2013年6月13日号