NHK『きょうの料理』『あさイチ』でお馴染みの“ばぁば”こと料理研究家・鈴木登紀子さん(89才)が、夏に向けておすすめの料理を紹介する。
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食欲の衰えるこれからの時期、ばぁばのおすすめは「まぜまぜご飯」。今回は、香ばしい揚げにんにくとおしょうゆの風味がなんともよろしい「田子飯」をご紹介しましょう。
「田子飯」は、青森県田子町の名物で、にんにくを揚げた油におしょうゆとお酒を加え、あつあつのご飯にジュッとかけて混ぜたもの。くるみやお漬けもの、炒り卵で風味と彩りを添えます。
材料はふたり分です。小鍋に卵1個を割り入れ、塩少量を加えて混ぜ、中火にかけます。菜箸4本で手早くかき混ぜながら火を通してホロホロにし、炒り卵を作ります。
フライパンにサラダ油大さじ3、薄切りにしたにんにく2片分を入れて弱火にかけます。色づいたらにんにくを取り出し、火を止めます。
フライパンが冷めるのを待って酒大さじ1、しょうゆ大さじ3を入れて弱火で煮立ててください。
ボウルに炊きたてのご飯を入れ、煮立てたにんにくじょうゆを熱いうちにかけて手早くほぐし、みじん切りにした大根のみそ漬け(なければ好みの漬けものでよい)・粗く刻んだむきぐるみ・白ごま・もみのり各大さじ3を加えて混ぜます。このとき、一生懸命混ぜちゃいけませんよ。混ぜ残しのあるのが、風情というものです。
器に盛って、炒り卵、先に取り出したにんにく、そして小口切りにしたあさつき適量を散らして出来上がりです。
これにお椀、たとえば、八丁みそ仕立てのきゅうりもみとじゅんさいの小ぶりなおみそ椀などと、香のものを添えれば立派なお献立になります。
ご飯は炊きたてなら申し分なしですが、そこはそれ、冷凍ご飯をチンしたものでも、レトルトでも構いません。ただ、あつあつにしてから混ぜることを覚えておいてくださいませね。
※女性セブン2013年6月13日号