国際情報

売春合法化のオランダやドイツでは売春婦に失業手当の支給も

 橋下徹・大阪市長の「慰安婦発言」を契機に、日本と世界の「風俗」観の違いが浮き彫りになっている。

 意外なことに、ヨーロッパでは、売春が合法化されている国が多い。売春を廃止させる運動を行なっている欧州最大のフェミニストロビー団体、ウーマン・ロビーの調査によると、オランダ、ドイツ、ハンガリーでは売春婦は職業として認められ、失業手当も支給される。

 一方、売春が違法で処罰される国はスウェーデンやルーマニアなど。この中間にあたり、法律での規定が曖昧なのが、スペインやイタリアで、人身売買などの犯罪が伴わない限り、“黙認”されているという。

 アメリカの場合は、「生殖を伴わないセックスは罪悪」とするキリスト教の影響が強いため、ほぼ全州で売春は違法だが、唯一、ネバダ州が合法化している。その理由について、国際ジャーナリストの山田敏弘氏はこう説明する。

「合法化することで、逆に性病や薬物の蔓延を抑制できるという考え方です。ネバダ州では、売春宿と売春婦はライセンス制で、売春婦は薬物検査や犯罪歴などの身元調査を受けなければなりません。コンドームの使用義務、麻薬の使用禁止も厳格。また、税金も回収できるようになる」

 他の売春を合法化した国も、基本的には性病や性犯罪を抑制し、同時に税収を得るという理由からで、世界には売春を合法化する動きがあるのも事実だ。

 アジアにおいてはタイで完全合法化され、台湾でも合法化が検討されているが、日本や韓国、中国など多くの国で売春は禁止されている。しかし、どこの国でも裏では違法な営業が行なわれているのが現実だ。

※週刊ポスト2013年6月7日号

関連記事

トピックス

歌舞伎俳優の中村芝翫と嫁の三田寛子(右写真/産経新聞社)
《中村芝翫が約900日ぶりに自宅に戻る》三田寛子、“夫の愛人”とのバトルに勝利 芝翫は“未練たらたら”でも松竹の激怒が決定打に
女性セブン
胴回りにコルセットを巻いて病院に到着した豊川悦司(2024年11月中旬)
《鎮痛剤も効かないほど…》豊川悦司、腰痛悪化で極秘手術 現在は家族のもとでリハビリ生活「愛娘との時間を充実させたい」父親としての思いも
女性セブン
ストリップ界において老舗
【天満ストリップ摘発】「踊り子のことを大事にしてくれた」劇場で踊っていたストリッパーが語る評判 常連客は「大阪万博前のイジメじゃないか」
NEWSポストセブン
天皇陛下にとって百合子さまは大叔母にあたる(2024年11月、東京・港区。撮影/JMPA)
三笠宮妃百合子さまのご逝去に心を痛められ…天皇皇后両陛下と愛子さまが三笠宮邸を弔問
女性セブン
紅白初出場のNumber_i
Number_iが紅白出場「去年は見る側だったので」記者会見で見せた笑顔 “経験者”として現場を盛り上げる
女性セブン
弔問を終え、三笠宮邸をあとにされる美智子さま(2024年11月)
《上皇さまと約束の地へ》美智子さま、寝たきり危機から奇跡の再起 胸中にあるのは38年前に成し遂げられなかった「韓国訪問」へのお気持ちか
女性セブン
野外で下着や胸を露出させる動画を投稿している女性(Xより)
《おっpいを出しちゃう女子大生現る》女性インフルエンサーの相次ぐ下着などの露出投稿、意外と難しい“公然わいせつ”の落とし穴
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告。父・修被告が洗面所で目の当たりにしたものとは
《東リベを何度も見て大泣き》田村瑠奈被告が「一番好きだったアニメキャラ」を父・田村修被告がいきなり説明、その意図は【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン
結婚を発表した高畑充希 と岡田将生
岡田将生&高畑充希の“猛烈スピード婚”の裏側 松坂桃李&戸田恵梨香を見て結婚願望が強くなった岡田「相手は仕事を理解してくれる同業者がいい」
女性セブン
電撃退団が大きな話題を呼んだ畠山氏。再びSNSで大きな話題に(時事通信社)
《大量の本人グッズをメルカリ出品疑惑》ヤクルト電撃退団の畠山和洋氏に「真相」を直撃「出てますよね、僕じゃないです」なかには中村悠平や内川聖一のサイン入りバットも…
NEWSポストセブン
注目集まる愛子さま着用のブローチ(時事通信フォト)
《愛子さま着用のブローチが完売》ミキモトのジュエリーに宿る「上皇后さまから受け継いだ伝統」
週刊ポスト
イギリス人女性はめげずにキャンペーンを続けている(SNSより)
《100人以上の大学生と寝た》「タダで行為できます」過激投稿のイギリス人女性(25)、今度はフィジーに入国するも強制送還へ 同国・副首相が声明を出す事態に発展
NEWSポストセブン