50周年を迎えた『女性セブン』では健康に関するさまざまな記事を扱ってきた。とくに、日本人の3人に1人が亡くなっているがんについては、どう伝えてきたのか。
女性のがんは、かつて胃がんと子宮がんが死因の1位、2位だったが、近年は大腸がん、肺がんがとって代わるなど変化している。
『女性セブン』にがんの記事がよく登場するようになったのは1970 年代後半から。当時は、“困ったときの神頼み”ではないが、超能力や心霊現象がブームだった時代背景もあってか、民間療法や心霊手術、霊感治療修などを紹介する記事も目につく。
「この時代、がんはまだ“不治の病”のイメージが強かったんですよね。だからといって、“がんになったら治らない”と言われたら戸惑い、混乱します。“治るかもしれない”と必死になって治療法を探そうとしていたのでしょう」
そう話すのは、前出の女性医療ジャーナリスト・増田美加さん。
1977 年1月27日・2月3日号では、“がんは遺伝するか?”という疑問に迫った対談記事を掲載。今、アンジェリーナ・ジョリーの遺伝子検査が話題だが、がんと遺伝の研究はこの頃、始まったようだ。
「現在、乳がんや卵巣がんなどの一部に遺伝性のがんがあることが明らかになり、遺伝子検査の方法も確立してきました。でも、当時としては遺伝子とがんの関係を解明しようとする記事は女性誌では画期的だったと思います」(増田さん)
※女性セブン2013年6月13日号