薄口政治評論家としてバラエティー番組で活躍中の杉村太蔵・元衆議院議員(33才)が、女性セブン読者のお悩みに回答。今回は卑屈な夫を持つ奥様からの相談です。
【読者のお悩み】
うちの夫の口癖は「オレはどうせ負け組だからな」です。確かに夫は大手企業の社員でもなければ、給料もとりたてていいわけではないのですが、そこまで気にすることないのにと思います。太蔵さん、こんな自称“負け組夫”を励ますにはどうしたらいいでしょうか。(40才・会社員)
【杉村太蔵のアドバイス】
だんなさんのどこが負け組なのでしょう? 会社勤めしていて、安定した収入があって、家族もいるわけですからね。
ひょっとしたら同期入社の誰かにコンプレックスを抱いているかもしれませんよ。同期の人間が自分よりも出世して、成功しているように見えるから、「オレは負け組」という言葉が出てきているような気がします。男からすれば同期の出世ほど面白くないものはない。「あいつ、うまいことやりやがって」と思うのは健全な感情ですから。
ただ、人間というのは上を見ればきりがない。日本人からすれば東京大学なんて、トップに君臨する大学ですが、世界の大学ランキングでは27位ですからね。つまり東大に入っても、「ハーバードやオックスフォードに比べたらオレなんて負け組」と思う人だっているわけですよ。つまり、上を見ればきりがないということをだんなさんに言ってみてはいかがでしょうか。
え? そんなことはとっくに言っているから、他の手立てはないのかとおっしゃりたいのですね。わかりました。それなら別の方法をお教えしましょう。
私が好きなエピソードをひとつ紹介しましょう。アメリカのビル・クリントン元大統領の夫人、ヒラリー・クリントンさんは夫のビルさんとドライブをしていたとき、こんな場面に遭遇したそうです。
たまたまガソリンを入れるために立ち寄ったガソリンスタンドで働いていたのはヒラリーさんの元彼。そのことを知ったビルさんは「彼と結婚しなくてよかったね。そうしてたらきみは今、大統領夫人じゃなかったよ」と言ったそうですが、それに対してヒラリーさんはひと言。
「私が彼と結婚していたら、彼が大統領になっていたわ」と。なんとも潔い。男は女次第とも言いますが、まさしくその通り。
だんなさんが今度、「オレ、負け組だから」とぼやいたら、「何言ってるのよ、私と結婚できたんだから、勝ち組じゃないの」と言ってあげましょう。事実、だんなさんはあなたの支えがあるからこそ、立派に仕事ができているんですから。
※女性セブン2013年6月20日号