人材マネジメントにおいて「タレント」とは、組織のパフォーマンス向上に大きな影響を与える能力をもつ人材のこと。プラスの影響を及ぼす優秀な社員ならいいですが、なかには生産性を下げる、とんでもない「タレント社員」もいるようです。
ちか(IT・30歳):ウチの社長、「一芸採用」が大好きでさ~。
りほ(広告・27歳):流行ってるよね。「チャレンジ採用」とか「ダントツ社員採用」とか。
ちか:でも、ソレで雇われてる奴って……。
りほ:ヤバいのばっか(泣笑)
みう(サービス・26歳):でも、「芸は身を助く」ってやつ? 昔ウチにいた、パチスロで身を持ち崩したダメ男は、「民間の娯楽産業に詳しい人間が欲しい」っていう理由で、役所に採用されちゃった。そいつ、ギャンブルのおかげで一生安泰w
あい(メーカー・29歳):最近ウチに中途で来た女子も、履歴書の特技欄に「カンフー」って書いただけで、受かってたw
りほ:そりゃ、目を引くよね。やっぱ就活は目立ってナンボ。
ちか:「元ナース」とか「元CA」とかもオヤジの妄想を誘って、採用されやすい。
さえ(小売・31歳):そこへいくとウチは、ホンモノのタレントがいる。直属の部長なんだけど、なんとNHKの元子役出身w 主題歌まで歌ってたらしい。
ちか:「子役部長」か。渋いね。
りほ:それならウチは、「AV女優社員」で対抗したい。
さえ:ヘッ、マジでいるの?
りほ:いるいる。2年前、新卒で入ってきた子だけど、大学時代、単発モノに出てたらしい。内定取ってから「あの子アレだよね」って誰かが指摘して、でもソレを理由に内定取り消しもできず、今に至ってる。
みう:仕事できんの?
りほ:それが、“現場”経験が豊富なせいか、やたら気が利く。おっさん受けバツグンだし。
さえ:昔ウチにも「元AV」のカリスマ店員がいたけど、「給料が安い」って辞めてった。最近、繁華街のヤバい店の看板に出てる彼女を見て……あの衝撃と切なさは忘れられないよ。
※週刊ポスト2013年6月21日号