「ビッグダディ」こと林下清志さん(48)自身、『痛快!ビッグダディ』(テレビ朝日系)の人気に対して色々なことを思うようだ。プロインタビュアー・吉田豪氏を前に、こう明かしている。
──借金を完済した頃にテレビ出演の話が来たわけですよね。そうして始まった『痛快!ビッグダディ』が高視聴率を取るようになったわけですけど、当然いろいろと誤解もされると思うんですよ。
林下:編集という恐ろしい技術が介入して、真実はまったく伝わってないと俺は思います。だけど、真実を伝える必要はないですよね。視聴者に受け入れられる番組をつくるために金をかけてるわけなので。なんであの番組を通して俺の真実を伝えなきゃならないのか、なんで俺が世間に理解してもらわなきゃならないのか、そういう必要はまったくないし。
「うそつけ、俺はそんなことは思ってねえよ」とか言いながら、最初のころは番組を見てましたけど、全然それでいいと思います。
──番組の作り方としては計算通りでしょうけどね。
林下:そうそう。だからホントにプロだなと思いますよ。あの人らがこういうふうに伝えようと思ったとおりに世間は動きますね。以前の放送では元嫁が世間から非難されないような配慮がされていたんですけど、あいつがかわいそうだと思われるっていうことは、当然、俺に批判が来るんですよね。だけど全然そういうのはなんともなくて。世間なんて俺の友達でもなんでもないし、俺の友達と俺を知っている人間以外に理解される必要ってないですよ。
──その結果、視聴率が取れることに自分で手応えとかは感じるんですか?
林下:俺はスタッフとは仲がよくて、スタッフはなんのためにあんなに頑張ってるかっていうと結果を出すためなので、そういう意味で視聴率は取ってくれればいいなと思うんですけど、俺自体にはなんにも影響はない。ただ、テレ朝で視聴率がいいときと、そうじゃなかったときに送ってくるものがあからさまに違う。
──ダハハハハ! 食べ物とか送ってくるんですか?
林下:そうです。視聴率があんまりよくないときはトマトジュースだったりするんですけど、視聴率がいいと、一枚一枚和紙に包んだ和牛だったりするんですよ(笑)。だから、それはすごい楽しみで。
※週刊ポスト2013年6月14日号