NHK『きょうの料理』『あさイチ』でお馴染みの“ばぁば”こと料理研究家・鈴木登紀子さん(89才)が、夏にピッタリなそうめんの美味しいゆで方を伝授する。
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そろそろキリリと冷えたおそうめんが食卓にのぼる時期となりました。おそうめんのゆで方は、みなさんよくご存じでしょうし、袋の表示どおりにゆでて、まず間違いありません。ただ、できるだけ大きい鍋にたっぷりのお湯をたぎらせて一気におそうめんを入れることが肝要です。
また、ゆで上がりましたら、すぐにざるにあけて冷水を勢いよくかけて、まず粗熱を取ります。熱いうちにおそうめんに触ると手の脂が付いて味を損ねますからお気をつけて。
それから、お洗濯をするように流水でおそうめんをじゃぶじゃぶと洗います。ぬめりが取れ、お水が澄むまでよくよく洗ってくださいね。その後、必ず氷水に入れて、麺をキュッと引き締めます。
おそうめんはゆで上がりこそが食べごろ。すぐにのびますから、薬味やめんつゆはあらかじめ食卓に整えておき、万全の態勢で待ち構えることが大切です。
めんつゆは、市販のものもいろいろ出回っておりますが、めんつゆも汁椀同様、それぞれのご家庭の味があってよいと思うのです。
たとえばわが家のめんつゆは“4:1:1”。水4カップ、みりん1カップ、薄口しょうゆ1カップの割合で、作り方も簡単なの。
鍋に水4カップ、みりん・薄口しょうゆ各1カップ、塩少量、削りぶしを片手で大きく2つかみ(約40g)入れて強火にかけます。ひと煮立ちしたらアクを取り、弱火にして1〜2分煮出し、そのまま冷ましてください。
削りぶしが沈んだら濾して密封容器に入れ、よく冷やした上で、薄めずにそのまま使います。このめんつゆはおそうめんを食べながら飲んで、薄くなったらどんどん足しましょう。なお、冷蔵庫で1週間ほどは保存可能です。天つゆにも使えますから、一度お試しくださいませ。
※女性セブン2013年6月20日号