アベノミクスの影響で、ボーナスもアップ。そんなボーナスを元手に、お金を増やしたいと思う人も多いはずだ。そこで、初心者でもトライできる投資として注目したいのが、投資信託(以下、投信)。投信とは、簡単にいうと、
【1】数十~数千の「株」や「債券」が詰め合わせになった商品である。
【2】運用は運用会社のプロが行ってくれるので、個人が株などの値動きを見て売り買いを行う必要はない。
【3】運用会社が、多くの人から集めた資金で株式や債券を購入するので、1人あたりの投資額は小額でもOK。最近は1万円、ネットなら500円から始められる商品も登場。また、商品の多くは毎月一定額を積み立てる買い方もできる(積立投信)ため、初心者でもトライしやすい条件がそろっているのだ。
投信は銀行や証券会社の窓口、またはインターネットで購入することが可能。まずは投信専用の口座を作ることが必要だ(無料)。
証券会社などが扱う投信の商品は数百にのぼるため、投信に詳しいファイナンシャルプランナーで投資アドバイザーのカン・チュンドさんに、買い方の指南をしてもらった。カンさんがあげる、投信の選び方の鉄則は、次の3つ。
【分散】
前述したように、投信は複数の株や債券を組み合わせたパッケージ。もし仮にA社の株価が下がっても、B社の債券が上がれば全体のバランスは崩れないため、リスクも「分散」され、低くなる。よって、まずはより多くの商品が入った投信を選ぶのがビギナーにはおすすめ。
【長期】
投資する期間は、最低でも5年以上に。投資期間が長ければ急激な株価の変動にもあせらずに済み、株価が安定するまで待つこともできる。
【低コスト】
投信には、購入時の手数料や、持っている間の管理運用の費用がかかる。購入時手数料では、0~5.25%など大きな差が出る。ただし、ネット証券では、店頭に比べて購入時手数料ゼロ(ノーロード)の商品が多い。こうした「低コスト」の商品を初心者は選びたい。
これら3つの鉄則をクリアし、初心者にわかりやすいといわれて注目されているのが「インデックス投信」。
「インデックス投信とは、日経平均株価(日経225)や東証株価指数(TOPIX)など、株価指標に連動している投信のこと。株価の上下に連動するシンプルな仕組みなので、初心者にも運用の状況がわかりやすく、おすすめです」(カンさん)
証券各社にはこうした特性を持つ投信がある。もちろん日経平均が下がることもあるが、株価は長期で見れば上昇していく可能性が高い。ただ、リスクが低いといわれる投信でも、元本割れする可能性がゼロではないことは頭にいれておきたい。
※女性セブン2013年6月20日号