【書籍紹介】『性欲の研究 エロティック・アジア』井上章一/平凡社/1890円
〈「おっぱい」をささえたのは、助平な男たちであった。彼らこそが、「おっぱい」に乳房という新しい意味を、あたえたのである〉。本書は「関西性欲研究会」メンバーが、日・中・韓の「性」にまつわる論文、コラム等をまとめた一冊。
中国の女装の美少年「相公」(シヤンコン)の詳細、整形の多い韓国の新たな儒教精神、古い文献から読み解く「理想のペニス」のほか、鹿島茂との東西の“エッチ”についての対談も収録。これは一種の東アジア近代史でもある。
※週刊ポスト2013年6月21日号