山岸舞彩(26)をめぐる日本テレビ・Yプロデューサーの更迭騒動が問題視されたが、テレビ局内での「処分の甘さ」も、セクハラに拍車をかけている。
セクハラが発覚し大きく報道されても、結局は大した処分もなく加害者がのうのうとしている場合がほとんどだ。
2006年、某キー局のアナウンサーが系列局の女子アナに対してセクハラ行為を行なっていた一件では、当初は無期限謹慎処分を受けてチーフアナウンサーから降格。しかし、アナウンサー職を解かれ他部署に異動した後で、この人物は華々しい出世を遂げている。
2011年にはコンテンツ事業局の某部の副部長、2012年には部長に就任しているのだ。処分の甘さは他局でも同様である。
2009年、海外出張先でスタッフにセクハラを働き降格処分を受けた別のキー局の有名アナウンサーは、現在は総務局内の某部の部長という肩書で高給を受け取っている。キー局社員がいう。
「こんな体質ですから、今回の“山岸事件”のY氏も別部署に異動した後、結局はそれなりのポジションに返り咲くんじゃないかと噂しています」
セクハラオヤジでも難なく出世できてしまうのがテレビ局というわけなのだ。
放送評論家の金沢誠氏はこう指摘する。
「Y氏の場合、あくまでも表向きは6月1日の定期異動で現場から外されたことになっている。セクハラに関する処分が正式に下されるかは今のところわかりません。通常ならY氏の上司も監督責任を問われ何らかの処分を受けるところですが、担当常務は次期株主総会で専務に昇格するとの話もある。現場の人間を形式的に異動させるだけでは、相変わらず処分が甘いといわれてもしかたがない」
※週刊ポスト2013年6月21日号