ビジネス

アンジーの乳房切除で注目 予防手術とがん保険どちらを選ぶ

アンジェリーナ・ジョリーの選択は(写真:AP/アフロ)

 女優、アンジェリーナ・ジョリーが両乳房を切除。先日、世界中を騒がせた彼女の“遺伝性がんのリスクを最小にするための積極的な行動”は、まさに世界を騒然とさせた。遺伝子検査をして乳がんになる可能性が87%――そう告げられたときにどうするか。ハリウッド女優ならずとも、「自分だったらやる? やらない?」と自問自答した女性も多いのではないだろうか。日本でも、実施を見越して準備を進めている病院もあるという。

 しかし、手術となれば手術費用から入院まで、けっこうな金額が必要となりそう。それを考えると、がん保険に入ったほうがいいのだろうか。というわけで、5月に社名変更をしたばかりの「アクサダイレクト生命」の水谷雅之さんに話を聞いた。もしアンジーと同じ手術をした場合、保険金はいくら受け取れるのだろうか?

「今回のアンジェリーナ・ジョリーさんの手術は、治療ではなく予防。この場合は、現状の生命保険制度で保険金は出ないと思います」(水谷さん。「」内、以下同)

 今後、こうした人が増えれば出る可能性はあるかもしれないと水谷さんはいうが、今のところ難しいようだ。手術費用も全部自費負担となると、なかなか大変。やはり庶民には手が届かない、セレブ専用の治療なのだろうか。

「今回、彼女の予防手術にかかった費用は、約150万円と聞いています。将来のリスクを天秤にかけると、受けたい人は少なくないでしょうね。それとは逆に、こういった予防の手術を受けずにがんになってしまった場合の治療費や手術費などに備えるのが生命保険です。お金を予防のために使うか、治すために備えるか。そんなふうに考えてみると、比較しやすいと思いますよ」
 
 たしかに現在、がんは“治せる”時代となっている。全国がん(成人病)センター協議会「全がん協加盟施設の生存率協同調査」によると、全がん協部位別臨床病期別5年相対生存率(2001~2003年症例)は、ステージIの乳がんであれば98.8%の割合で治癒するというデータが出ている。その他、同じステージIなら直腸がんは98.3%、胃がんでは97.0%だ。高額な遺伝子検査や、予防のための手術まではできなくとも、定期的に検診を受け“治す”準備をしておけばある程度の対処はできるだろう。

「特に女性の場合は、若いうちから女性特有のがんリスクについて考えておいたほうが安心です。大切なのは、がんに向き合うこと。セカンドオピニオンを利用するのもおすすめです。あとは治療費、入院費の備え。

 たとえばアクサダイレクト生命の『カチッと終身がん』では、がんと診断されれば『がん診断給付金』が給付されます。使い道は自由。通院や治療だけでなく、ご家族のためにも使えます。海外で治療を行なうための渡航費や、余命宣告後の残された人生を謳歌するための費用に充当することも可能です」

 ところで、もしアンジーが予防手術ではなく、がんを“治す”選択肢を選んでアクサダイレクト生命などの保険に加入したらどうなるのだろうか。水谷さんは「海外在住の方は当社の保険に入れないのですが」と苦笑しつつ、答えてくれた。

「仮に38歳の女性が当社の『カチッと終身がん』(がん入院給付金日額:10000円、保険期間・保険料払込期間:終身)に加入したら、月々の保険料支払いは1670円です。アンジェリーナ・ジョリーさんのお母さんも50代の若さでがんを患い亡くなっているそうですが、がん家系かどうかで金額が変わることはありません」

 がんリスクが高まるアラフォー世代でも、この程度の負担で加入できるのだ。とはいえ、セレブでも一般人でも、同じようにネットで申し込みができるというのはちょっと不思議な気もする。しかし、人間誰しも等しく病気のリスクは存在する。150万円で予防するか、月々1670円で保険に加入するか。ただ病気を怖がるだけでなく、きちんと向き合って前向きに生きる術を、アンジーは教えてくれたに違いない。

関連キーワード

関連記事

トピックス

不倫報道のあった永野芽郁
《“イケメン俳優が集まるバー”目撃談》田中圭と永野芽郁が酒席で見せた“2人の信頼関係”「酔った2人がじゃれ合いながらバーの玄関を開けて」
NEWSポストセブン
六代目体制は20年を迎え、七代目への関心も高まる。写真は「山口組新報」最新号に掲載された司忍組長
山口組がナンバー2の「若頭」を電撃交代で「七代目体制」に波乱 司忍組長から続く「弘道会出身者が枢要ポスト占める状況」への不満にどう対応するか
NEWSポストセブン
母・佳代さんのエッセイ本を絶賛した小室圭さん
小室圭さん、母・佳代さんのエッセイ本を絶賛「お母さんと同じように本を出したい」と自身の作家デビューに意欲を燃やす 
女性セブン
日本館で来場者を迎えるイベントに出席した藤原紀香(時事通信フォト)
《雅子さまを迎えたコンサバなパンツ姿》藤原紀香の万博ファッションは「正統派で完璧すぎる」「あっぱれ。そのまま突き抜けて」とファッションディレクター解説
NEWSポストセブン
国民民主党の平岩征樹衆院議員の不倫が発覚。玉木代表よりも重い“無期限の党員資格停止”に(左・HPより、右・時事通信フォト)
【偽名不倫騒動】下半身スキャンダル相次ぐ国民民主党「フランクで好感を持たれている」新人議員の不倫 即座に玉木代表よりも重い“無期限の党員資格停止”になった理由は
NEWSポストセブン
ライブ配信中に、東京都・高田馬場の路上で刺され亡くなった佐藤愛里さん(22)。事件前後に流れ続けた映像は、犯行の生々しい一幕をとらえていた(友人提供)
《22歳女性ライバー最上あいさん刺殺》「葬式もお別れ会もなく…」友人が語る“事件後の悲劇”「イベントさえなければ、まだ生きていたのかな」
NEWSポストセブン
4月24日発売の『週刊文春』で、“二股交際疑惑”を報じられた女優・永野芽郁
永野芽郁、4年前にインスタ投稿していた「田中圭からもらった黄色い花」の写真…関係者が肝を冷やしていた「近すぎる関係」
NEWSポストセブン
東京高等裁判所
「死刑判決前は食事が喉を通らず」「暴力団員の裁判は誠に恐い」 “冷静沈着”な裁判官の“リアルすぎるお悩み”を告白《知られざる法廷の裏側》
NEWSポストセブン
第一子となる長女が誕生した大谷翔平と真美子さん
《インスタで娘の誕生報告》大谷翔平、過熱するメディアの取材攻勢に待ったをかけるセルフプロデュース力 心理士が指摘する「画像優位性効果」と「3Bの法則」
NEWSポストセブン
永野芽郁
《永野芽郁、田中圭とテキーラの夜》「隣に座って親しげに耳打ち」目撃されていた都内バーでの「仲間飲み」、懸念されていた「近すぎる距離感」
NEWSポストセブン
18年間ワキ毛を生やし続けるグラドル・しーちゃん
「女性のムダ毛処理って必要ですか?」18年間ワキ毛を生やし続けるグラドル・しーちゃん(40)が語った“剃らない選択”のきっかけ
NEWSポストセブン
不倫疑惑が報じられた田中圭と永野芽郁
《田中圭に永野芽郁との不倫報道》元タレント妻は失望…“自宅に他の女性を連れ込まれる”衝撃「もっとモテたい、遊びたい」と語った結婚エピソード
NEWSポストセブン