就職面接で高圧的な態度を取ったり、就活生に侮辱的な言葉を投げつける「鬼畜面接官」と呼ばれる存在がある。実際にどのような態度を取るのか。作家で人材コンサルタントの常見陽平氏が豊富な事例を紹介する。
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就活では、たまに「鬼畜面接官」が現れます。学生に対してひどい質問をしたり、圧迫したりして学生から嫌われる面接官です。
今は、ひどい面接官の情報などは2ちゃんねるや「みんなの就職活動日記」で共有される時代です。企業の評判にも関わります。採りたいと思った学生も、面接官をみて逃げる可能性があります。企業も面接官に対する研修を実施しています。それでもいるんですよね、鬼畜面接官。
今日はHR総合調査研究所が実施した調査をまとめた『2015年新卒採用戦略策定のための 「2014年新卒採用徹底解剖CD-ROM」』に収録されている、学生のコメント「印象のよくない面接官がいた会社と理由」の中から、最強鬼畜面接官の事例をお届けしましょう。基本、圧迫面接をする人、明らかにやる気のない人、それを聞いて何の意味があるのという人は評判悪いですね。
なお、社名は伏せますが、どこの企業か、予想しながらドキドキしましょうね。
■お祈りメールで人格否定する奴
「面接中のあくび、性別での差別、お祈りメールで真剣に選考を受けている学生に対して人格否定する内容を送ってきた」(大手通信会社/理系 旧帝大クラス)
→あくび、性差別はあってはならないなと思いつつたまに聞きますが、お祈りメールで人格否定って鬼畜すぎです!
■その場で「僕の聞きたかった答えじゃないな」
「本当に最低だった。態度がひどすぎた。1人の面接官が6人を見て、いきなり『はあ、こっちも時間ないんで、短めに話してくださいね』と偉そうな態度。聞いた質問に対して、学生が答えるとその場で『残念ですね、僕の聞きたかった答えじゃないな』と。圧迫面接のつもりなのか、その人の性格が悪いのか。正直、こっちだって時間割いて、面接受けにきてるんだ、と終了後皆が言っていた。あんな人とは絶対に働きたくないと感じた。」(飲料メーカー/理系 上位私大クラス)
→こっちだって時間がないよと言いたくなります。
■採用コンセプトと社員の言動が大違い
「採用コンセプトは“私たちは笑顔の力を知っています”であるにもかかわらず一切笑顔はない。寧ろ睨まれているような印象さえ受けた。」(飲料メーカー子会社/文系 上位私大クラス)
→あります、あります。採用コンセプトが面接官に伝わっていないのでしょう。実態を詐称したコンセプトだとも言えますね。
■出版社社長、面接で他社をdisる
「社長がひどかった。自分の考えに対して“とりあえず営業”と言ったり、他社をバカにする話をしたりされて気分が悪くなった。」(出版社/文系 その他国公立大学)
→どの他社をdisったのか、気になります。
■下手くそ圧迫面接って
「圧迫のしかたが、最悪だった。質問内容ではなく、態度が悪い。面接中にのけぞったり、靴の中をいじったり等、人として気分が悪かった」(メガバンク/文系 上位私大クラス)
→このメガバンク、他にも批判コメントがいっぱいでした。圧迫面接が下手くそって。青くなりますなあ。
■面接が、競合他社情報収集会に
「私が資生堂でアルバイトをしていることがわかると資生堂に関する質問をいくつかし、私に関する質問をしてくれなくなった。他の学生と明らかに差があり、みな同情する程だった」(大手消費財メーカー/文系 その他国公立大学)
→競合情報の収集を面接でやらなくても・・・。
■役員が棒読み
「役員面接だったのですが、言葉の棒読み、こちらを見ようとしない、など、真摯さを全く感じませんでした。」(ECサイト/文系 早慶クラス)
→やる気、あるのでしょうか?とても楽天的な性格とは言えないですな。
■面接官の自分語りは聞きたくない
「個別面接において、最初数分自己PRをした以降、ほぼ面接官の身の上話で面接が終了した。私に対する質問などは一切しなかった上に、散々人格否定をするような言葉を浴びせられ、何も聞いてないのに何様のつもりだと心底思った。」(大手損害保険会社/文系 上位私大クラス)
→これは鬼畜度高いですな。自分語りのあとに人格否定って・・・。こんな人が損保って。リスク社会・・・。
■最初から面接官が試合放棄状態
「面接官に、面接開始そうそう、“君に興味がないから何も聞くことがない、どうする?”と言われ、めげずに笑顔でそれではこちらから数点質問してもよろしいでしょうかと伺うと、それも許されなかった。ひたすら圧迫的な態度でまともな質問はまったくなく、最後はことわざに対する感想をもとめられた。ひたすら平常心かつ笑顔でのりきったが、結果は不通過。質問をされていない以上なにで判断されたかも分からない。非常に企業に対するイメージが悪くなったし、いくら学生相手でもBtoCのメーカーの面接官がとるべき態度ではないと思った。」(大手食品メーカー/文系 早慶クラス)
→これ、鬼畜コンボ状態ですな。「もう、この会社のものなんか食べるか」と思いつつ、調味料とかで入っていたら悔しいですなあ。
■面接官が疲れ気味
「面接の日程で夜の方を選んだ私も悪いですが、疲れているオーラが全面的に出ていました。なんだか申し訳なくなりました。」(電鉄会社/理系 旧帝大クラス)
→これ、地下鉄を運営している会社なら笑えますね。
いやあ、ひどい面接官もいるようですね。でも、これらの企業はきっと学生に逃げられていることでしょう。HR総合調査研究所の調べによると、面接官の態度が、企業志望度に影響すると回答した学生の割合は実に文系で87%、理系で84%の学生が影響すると答えています。
ダメ面接官は学生を逃します。企業イメージのダウンを避けるためにも、企業は面接官のマナーくらいしっかり教育しましょうよ。まあ、面接官だけが優れている企業というのも困るのですが。