俳優・武田鉄矢(64才)が、“晩年の人生の過ごし方”の指南本 『西の窓辺へお行きなさい 「折り返す」という技術』(小学館)を上梓した。
2011年3月の東日本大震災、その半年後の心臓病手術を乗り越えた彼が自らの体験や出会った人たちから学び、たどりついた“人生の午後を楽しむ歩き方”を綴ったエッセイで、6月26日発売される。
同書では、2011年8月に芸能界を引退した島田紳助さんとのエピソードを披露。
紳助さんは引退会見で、武田とのこんな思い出を話していた。
「“山はてっぺんまで登ったら、ゆっくりうまく降りないといけない”と武田鉄矢さんがおっしゃってました。その言葉を胸に下山しようと思ったのですが、山のてっぺんから向こうが崖で転げ落ちてしまいました」
武田は、彼に対する思いを同書でこう述べている。
<悔いがあります。「降りてゆく」とは引き返すことではない、という真意を伝えきれていなかったようです。それは私の未熟です。「老い」の諦めを「降りてゆく」と言い換えたのではありません>
また、『3年B組金八先生』第2シリーズの“教え子”川上麻衣子と直江喜一との座談会も収録。直江は、名シーンとの呼び声高い“放送室立てこもり”の撮影前の武田とのこんなやりとりを紹介。
<階段のところに連れて行かれて。先生がそのセリフを読んで、“これは真剣にやれば泣けるよ。それなのにお前は泣こう、魅せようとしている。自分に酔うんじゃないよ”と言われた。先生がストレートにガツンと言ってくれたことで目が覚めたんです>
ほかにも、映画『幸福の黄色いハンカチ』で共演した高倉健との撮影秘話や今まで語らなかった亡き実兄の話も綴られている。
6月26日(水)、18時半からリブロ池袋本店地下1階でサイン会が行われる。サイン会参加整理券は同店で商品予約の上、購入した先着100名に配布される。