亡き市川團十郎さん(享年66)のはまり役だった「和尚吉三」を、松本幸四郎(70才)が彼に代わって務めた『柿葺落五月大歌舞伎』の大人気演目「三人吉三巴白波」――千秋楽を迎えた5月29日、客席には松たか子(36才)の姿があった。その傍らには、白髪交じりのロングヘアで、エスニック風のブレスレットを腕に巻いた男性が。胸元が大きくV字に開いたカットソーからは日に焼けた肌が覗き、ダメージジーンズをはく“ギャル男”風のその男性は、2007年12月に入籍した松の夫でミュージシャンの佐橋佳幸(51才)だった。
幕が下りると、松と佐橋はお互いの顔を見合わせて“よかったね”と言わんばかりに笑みを浮かべ、大きくうなずいた。ふたりは急ぎ足でロビーに出ると、母・藤間紀子さん(67才)と合流して、公演を終えた幸四郎が待つ楽屋へと消えていった。
千秋楽に父を労おうと駆け付けた娘夫妻。幸四郎ももちろん喜んだはず…。だが、ある歌舞伎関係者によれば、その楽屋はなんとも緊迫した雰囲気だったという。
「結婚して6年ほどが経つんですが、いまだに幸四郎さんと佐橋さんの距離は縮まっていないんです。ですから、佐橋さんが楽屋に来ると、周囲のスタッフの間には、ちょっとした緊張が走るんですよ」
さらに松本家の知人によると、
「幸四郎さんと佐橋さんは“美”に対する感覚が違うようで、今もアーティストである佐橋の格好を“見た目はだらしなくて汚い”などと愚痴ったりしているんです。
それにまだ松さんが自分の元に戻ってくるのを諦めていないみたいで、“いつ戻ってきてもいいように”と実家の彼女の部屋は嫁いだときのままにしてあるそうなんです。もう6年も経つのに思いは頑なですよね(苦笑)」
拒絶され続けている佐橋だが、幸四郎都の距離を少しでも縮めようと、冒頭のようにたびたび幸四郎の舞台を観劇しては楽屋を訪れている。
「佐橋さんは松さんと結婚する前から歌舞伎好きで、幸四郎さんの大ファンだったそうです。ですから少しでも気に入られようと、足繁く歌舞伎に通っているんですよ。松さんがいなくとも、ひとりで観劇しているときもあるほどです。
でも楽屋に行っても、いつも幸四郎さんは松さんばかりと話します。佐橋さんが挨拶をしても“あっ、来てたの?”という程度の半無視状態で、一瞬、楽屋が凍ったような雰囲気になるんです。そんなときは、いつも紀子さんが“もう~しょうがないわね~”なんてフォローしているんですけど、やはり気まずさは残りますね…」(前出・松本家知人)
※女性セブン2013年7月4日号