サイバーエージェントの運営する女性向け掲示板・Girls’s Talkが3月に行った調査で、10代~50代女性に「セックスはしないがキスまでする相手がいるか」と質問したところ、36%がYesと回答した。キスまでする男友達“キスフレ”が今、話題になっている。
心理学的な立場から、目白大学社会学部・大学院心理学研究科教授で心理学者の渋谷昌三さんがキスについて解説する。
「女性にとってキスは、マッサージやエステと同じ、癒しです。唇ってやわらかいでしょ? 子供がぬいぐるみを抱くと安心するように、やわらかくて心地いいものに触れることは癒しや安心感をもたらします。恋愛心理学では“タッチング”といって、相手との距離を縮めるのに肌の触れ合いが大事。人は75cm以内に近づくと親密度が増します。さらに会話中に肌に触れることが、キスへの近道に」
一方、医学博士で脳科学者の中野信子さんが脳科学的な視点で次のように語る。
「女性の脳内には、もっとも敏感な部分が触れ合うキスという行為で、セロトニンやオキシトシンというホルモンが大量に分泌されます。これらは、ストレスを和らげる、癒しなどの作用があり、女性が幸せを感じるのに必要。
一方、男性が幸せを実感するにはドーパミンが必要。これはセックスで大量に分泌されます。このドーパミンによって男性は喜びを感じ、欲求が満たされます。 女性はキスだけで満足し、幸せを感じられますが、男性はキスより先を求める。これは男女の脳の違いによるものなんです」
※女性セブン2013年7月11日号