NHK朝ドラ『あまちゃん』の今後のストーリー展開をめぐっては様々な予測、願望が入り乱れているが、脇役たちの「恋の行方」にも、ファンたちは興味津々だ。アキ(能念玲奈)の母・春子(小泉今日子)は、幼なじみで北三陸駅長の大吉(杉本哲太)から猛烈にアタックされているが、この恋は成就するのだろうか。
あまちゃんウォッチャーの碓井広義・上智大学教授(メディア論)は、大吉との再婚ではなく、「元サヤ」説を推す。
「震災になれば、春子の実家で夏ばっぱ(宮本信子)にパンツまで洗ってもらった元夫でタクシードライバーの正宗(尾美としのり)は、当然北三陸に駆けつけるでしょう。天野一家を献身的に助け、それが春子と復縁のきっかけになるのでは」
たしかに、春子・正宗の元夫婦はこのままでは終わりそうにない。海女クラブの「フェロモンババア」──熊谷美寿々(美保純)の水口(松田龍平)への片思いも気になるところだ。
「もしや今後東京に水口を追いかけていくのでは?」と思ってしまうほどのモーレツぶりだが……。前出・碓井氏がいう。
「さすがにあそこまでつれなくされては、水口とくっつくのは無理でしょう。ですが恋多き女性ですからね。震災ボランティアで北三陸にやってくる青年と電撃再婚、と見ています」
ところで、琥珀掘りの勉さん(塩見三省)が、最近の放送では町の人々から異常なほどにバカにされているのが妙に気になる。
「勉さんから学ぶことなんて何もない」
「黙って琥珀掘ってろ!」
大して悪いこともしていないのに大変ないわれよう。これを「大逆転」の伏線と見る向きもあるようだ。
「“ニセ弟子”の水口が琥珀の中に虫を発見したエピソードがありましたが、勉さんはおそらく、琥珀を掘る中でそれ以上の“世紀の大発見”をするのではないか。震災後、それがきっかけで北三陸が一大観光スポットになるといい」(前出・碓井氏)
そういえば映画『ジュラシック・パーク』は、琥珀の中から発見された蚊の体内から採取した血液のDNAから恐竜を復元させる設定だったが、まさか……。
最終的に北三陸を救うのは、アキでもユイ(橋本愛)でもなく勉さんだったりして。
※週刊ポスト2013年7月5日号