「山梨県への訪問にはできれば殿下とご一緒したいと思い、楽しみにしておりましたが、この数日、体調がすぐれず、お医者様と相談の上、残念ながら失礼することになりました。せっかくの機会をいただきましたのに、皆様のお気持ちにお応えすることができず、大変心苦しく、また残念に思っております」
6月30日、第28回国民文化祭・夏のステージ開会式典出席のため、山梨県富士河口湖町を訪問されていた皇太子さまは、横内正明・山梨県知事に皇太子妃・雅子さまからのこんなメッセージをお伝えになった。
「こうした形で雅子さまが所感を出されるのは、極めて異例のことです。やはり“多くの県民、関係者に迷惑をかけて申し訳ない”という思いがお強いのではないでしょうか」(宮内庁関係者)
当初、山梨へは皇太子さまがおひとりで訪問される予定だった。ところが2日前の6月28日、小町恭士東宮大夫が定例会見でこんな発言をして事態は急変する。
「6月30日からの山梨行啓ですが、ご体調次第で妃殿下のお出ましの可能性が出てきたのでお知らせいたします。正式に行くか行かないかは明日(6月29日)決めます」
雅子さまが皇太子さまに同行される──突然の発表に報道陣は驚き、会見場は騒然となったという。雅子さまにとって国内での宿泊を伴う地方ご公務は2010年1月の阪神・淡路大震災15周年追悼式典ご出席以来3年半ぶりとなるはずだった。
こうして“いよいよ公務本格復帰へ”と周囲の期待は一気に高まった。しかし翌29日の夜、宮内庁は「妃殿下の体調がすぐれないことから、同行は見送ることになった」と発表。結局、当初の予定通り、皇太子さまおひとりでのご訪問となった。
わずか1日の間に「行く」「行かない」とご動向が変わるドタバタぶりで、混乱を招くこととなった“雅子さま同行”騒動。なぜこんな事態が生じてしまったのか。
「今雅子さまは先々の予定を前もって決められると、大きなプレッシャーを感じられるようです。そのため、今回はギリギリまで待っての決定・発表となったんですが、やはりご自身のスケジュールが公になることで、責任感の強い雅子さまはご負担を強く感じられ、体調を崩してしまわれたみたいなんです。当日まで発表をしなければ、もしかしたらご訪問できていたかもしれませんね…」(別の宮内庁関係者)
当初は、このタイミングでの発表なら大丈夫と判断してのことだったが、結果的にみると、小町発言は、雅子さまにとってプレッシャーとなってしまったようだ。
※女性セブン2013年7月18日号