森山未來主演、長澤まさみ、真木よう子、麻生久美子、仲里依沙らが脇を飾った映画『モテキ』。久保ミツロウ氏による同名コミックを原作としたこの映画は、長澤まさみが胸をわし掴みにされるシーンなども話題を呼び、DVDやブルーレイで現在でも根強い人気を誇っている。
映画のなかで森山未來扮する主人公は、「セカンド童貞」をこじらせた音楽大好き人間で、劇中では“サブカルくそ野郎”と揶揄されているが、自称“サブカルくそ野郎”の男性(25歳・プログラマー)は『モテキ』がヒットする理由を、こう分析する。
「モテキの人気は、俺のような“童貞こじらせメンタル”のサブカル男子勢からの圧倒的支持だと思います。みうらじゅんさんも言うように、童貞というのは状態ではなくてメンタルのこと。主人公のモノローグに完全に同意してしまっている自分がいるんですよね。
この映画で流れる音楽は、俺のようなロキノン野郎(*注)が“そうくるかー!”とうなるような超有名曲ばかり。くるりの曲が流れた時なんて、何度観ても感動しちゃいます。登場人物も、自分たちが崇拝するサブカル著名人ばかりでしたし、ロケ地も聖地ばかり。
とはいえ、一番の魅力は長澤まさみのキャラクターですね。よく考えてみれば、彼女の役も“サブカルくそビッチ”なのですが、あの可愛さですべて帳消しですから。あんな女の子と一緒にフェスに行けたらと妄想するだけで、現実世界とかどうでも良くなっちゃって、一人自室でベースを弾いて引きこもっています(笑)」
【*注】ロック系音楽の月刊誌『ROCKIN’ON』や『ROCKIN’ON JAPAN』に登場するバンドやアーティストを好んで視聴するファンのこと。