夫婦の日常も様々だが、あらゆる夫婦のエピソードが、漫談家の綾小路きみまろにメールや手紙で続々と寄せられている。今回寄せられたのは、不動産会社勤務のご主人(48歳)。奥様(48歳)とは2年前に再婚しました。
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妻は、僕が時々利用するスポーツクラブの受付をしていました。自然に言葉を交わして付き合うようになり、「バツ1だけどいいかな?」とプロポーズ。「私も結婚は初めてじゃないですから」。その妻の言葉に「バツ1同士だ」と思って再婚したら何とバツ3でした!「アナタが勝手に勘違いしただけでしょ?」。確かにバツ1なら「私もバツ1です」で、「初めてじゃない」なんて微妙な言い方はしないよなぁ。
しかも「僕には前妻との間に中学生の息子が1人いて、僕と暮らしてるんだ」と告げると、「私も子供がいて、元夫が面倒を見てくれてるの。もし再婚して生活が軌道に乗ったら引き取ってもいいかしら?」。僕に異存はありません。
お互いの子供を含め家族4人の生活かと思ってたら、な、何と、再婚した妻が連れてきた子供は4人。絶句する僕に「私、『1人』なんて一言も言ってないわよ」。ハイ、僕の勘違い! 再婚で、5人の子供を持つビッグダディに大変身の僕です。
妻の子供は上が大学生と高校生の男の子で、朝、「借りるね!」と、僕が愛用している電気シェーバーでヒゲ剃り。アッという間に壊れてしまい、「1個じゃダメだ」。僕のヘソクリで2個買い、1個を「2人で使いな」と息子たちにプレゼント。すると妻が「何だ、3個、買ってくると思ったわ」。言ってやりましたよ。「3個買うなんて、一言も言ってないよ!」って。
※週刊ポスト2013年7月19・26日号