人間関係の暗黙の上下関係を「カースト」と呼び、「スクールカースト」という言葉も一般的になりつつある昨今。女性ファッション雑誌『JJ』(8月号)は、「女子大生カースト」という特集を組み話題になっている。
記事では、女子会、合コン、サークル、SNSという4つの分野での人間関係を取り上げ、女子大生の上下関係について解説しているが、とくに女子会編では、「社会人彼氏」や「イケメン彼氏」がいる女子大生を最上位カーストとし、その下に「付き合いの長い彼」がいる、「男の子に大切にされていない」、「なんの恋バナもなく、モテないコ」と続いている。
しかし、このカースト構造は「タテマエ」であり「ホンネの階層はもっとドス黒い」と話すのは、自称“カースト最上位“だった女子大生A子さん(21歳)だ。
「この女子大生の女子会カースト問題は、参加する女子会や女子のグループの質にかなり左右されるところがありますね。私は大手音楽会社で働く社会人の彼氏がいたのですが、交際が始まってからというもの、女子たちのひがみの対象になってしまいました」
A子さんが彼氏の“スペックの高さ”を女子会で話すたびに、仲間たちからの“別れさせようとする圧力”を感じ始めたのだという。
「私がその彼に浮気され上手くいかなくなると、ここぞと酒の肴にされていたようです。それ以降、女子会ではいじられキャラになりました。たまたまその時、彼女たちに彼氏がいなかったから、負け惜しみだったんだと思いますが……」(同前)
現在、保険会社に勤めるB子さん(24歳)は、大学時代の友人がSNS上で“社会人彼氏自慢”をし、陰口を叩かれていたと話す。
「外資系金融の彼氏ができた女友達がいたのですが、Facebook上にツーショットを載せまくったり、“交際中”の表示にしたり、とにかく“痛い子”でしたね。ブランド物のバッグをもらった写真をアップしたり、海外の高級そうなホテルに泊まった写真をアップしたりしていたので、とにかく陰口を叩かれていました。
恋愛が上手くいっているのがカースト上位というわけではなくて、それをどのように“女子友達に嫌われない様に示すか”が人間関係をうまくするポイントだと思います。うらやましがられるだけでは、何も得がないですよ」
現役女子大生のC子さん(21歳)によると、学歴も容姿も自分と大差ないのに、「ハイスペックな社会人彼氏」ができる女子は、非難の的になりやすいという。
「高校時代から社会人の彼氏がいた友人は、別れてもすぐに新しい彼氏ができる子で、しかも、付き合う相手は社会的に地位がある人ばかり。
その子は美人系だけれど、特別に容姿に恵まれているわけでもなかった。だから『どうしてあの子ばっかり?』と皆から嫌われていましたよ。女子大生カーストの話でいえば、皆同じくらいの容姿で同じような恋愛経験をしてきた、という条件でないと、キレイなカースト構造にはならないと思う」
女子大生の人間関係は、なかなか複雑なようだ。