NHK連続テレビ小説『あまちゃん』でアキ(能年玲奈、20才)の母・春子を演じる小泉今日子(47才)が14年ぶりにCDを発売したことでも話題の『潮騒のメモリー』。劇中でアキとユイ(橋本愛・17才)が歌って踊ったことでも注目を集めた。また、架空のアイドルグループアメ横女学園のメンバーや、アキが所属するご当地アイドルグループGMTが『暦の上ではディセンバー』を踊っているが、これらの振り付けを担当しているのが木下菜津子さん。
彼女はこれまでもモーニング娘。などアイドルグループのダンスを手がけてきたカリスマ振付師だ。
「能年さんのダンス指導をするようになったのは昨年の秋から。能年さんと同じ事務所のアイドルグループ9nineのダンスレッスンをしていたご縁で依頼が来て、時間をみつけては1日2時間くらい、1対1でみっちりレッスンをしてきました。能年さんは最初見たときから、素敵な女の子だなあって思いましたよ。自然体で表情もピュアで」(木下さん・以下同)
劇中ではアキの動きが、ちょっとぎこちないけれど、あれは演出? それとも…。
「いやあ(苦笑)。最初は体も硬くて…。ストレッチから始めたんですが、“痛い”と言いつつ、半泣き状態で頑張ってましたね(笑い)。ダンスになると“どうしたらそういう動きになるの?”って聞きたいくらいぎこちない、おかしな動きになっちゃって(笑い)。
ストレッチのあとはリズムをとる練習をしました。女優さんだからマイクを持って歌って踊るという経験もないので、そこから始めたんです」
今ではアキのトレードマーク(?)になっている猫背はダンスにどう影響したのだろうか。
「何度“猫背を直して、背筋をまっすぐに”と言っても、なかなか直らない(笑い)。もう、しょうがないから諦めました(笑い)。でも、そこが自然体で、ひょうひょうとした能年さんとアキちゃんの魅力が重なるところ。素敵なところでもあるんですよね」
ダンスで苦労しているのは他のGMTメンバーも同じ。
「ダンスレッスンをみっちり積んできたアイドルとは違うから、最初は2ステップもできなくて…。みんなで1日中、2ステップをしていたこともあるんです。
ただ、女優さんなので“歌詞を思い浮かべて踊ってみて”とか“これにはこういう意味があるんですよ”と言うとすぐ理解して、踊れるようになっていく。今ではみんなうまくなっています。中にはまだ、ぎこちない動きをしている子もいますけど(笑い)」
※女性セブン2013年8月15日号