8月7日に5年ぶりとなるシングル『ピースとハイライト』を発売し、8月10日の日産スタジアムから全国ツアーもスタートするサザンオールスターズ。そんななか、桑田佳祐(57才)と原由子(56才)の長男・祐宜(ゆうき・27才)が、昨年11月にロックバンド・『READ ALOUD』(リード・アラウド)でCDデビューしていた。
「祐宜くんは、このバンドでギター&ボーカルを担当して、桑田さんと同じように作詞・作曲も手がけています。今年6月にはセカンドアルバムもリリースして、今はバンドの名前を売るために、全国のライブハウスを回って、地道な音楽活動を続けているんです」(音楽関係者)
7月下旬、記者は『READ ALOUD』のライブが行われた群馬県高崎市のライブハウスを訪れた。
「どうもREAD ALOUDです!」
ステージの真ん中に立った彼は黒縁メガネをかけ、あごひげを生やしていたが、どことなく桑田の面影がある。歌い始めると、しゃがれた声質、押し出し感に溢れた声量、そしてその癖の強い歌い方に至るまで、父と瓜ふたつだった。
高校時代からバンド活動をしていた祐宜にはこれまでもデビューの誘いはあったが、「親父と比べられるのは嫌だ」と断っていたという。さらには、桑田も「まだデビューできる実力なんてない。どうしてもデビューしたいのだったら、絶対に『桑田』の名前を使うな。それでもデビューさせてくれるところがあるなら、すればい」と反対していた。
それがなぜ突然、デビューしたのだろうか──きっかけは桑田の食道がんだった。
「祐宜が桑田さんの病気のことを外で口にすることは、ほとんどありませんけど、病気になってからは、雰囲気がガラリと変わりました。“もう親には心配かけられない”といった感じで…。それまで趣味感覚でやってたバンドも、本気でデビューを目指してくれるメンバーにチェンジしたりと、真剣に音楽に向き合うようになっていきました」(桑田家の知人)
そんな息子の姿を見て、桑田も頑なだった心を変えていく。わが子が本気で自分の生きる道を見つけてくれた喜びに、父は胸を熱くした。
「あれだけ祐宜のデビューに反対していた桑田さんが、ついに“OK”を出したんです。しかも、桑田さんのレコード会社と所属事務所が全面的にサポートしていて、万全の体制を敷いているんです。大病したことで桑田さん、“元気なうちに、親として息子にしてあげられることはなんだろう”って思ったようです」(前出・桑田家の知人)
祐宜は、今年3月から、ラジオでレギュラー番組も持ち、徐々に活動の場も広げている。
※女性セブン2013年8月22・29日号