「自分のレースができた。100点満点だと思う」
そう誇らしげな笑顔を見せたのは競泳の瀬戸大也選手(19才)だ。8月4日、スペイン・バルセロナで行われていた世界水泳の競泳男子400メートル個人メドレー決勝で、メダルが有力視されていた萩野公介選手(18才)を制し、金メダルを獲得した。ふたりは同学年で、小学生の頃から競い合ってきたライバルとして知られている。
萩野は、生後5か月で母親と一緒にベビースイミングでプールデビュー、その後、小・中・高と数々の記録を塗り替え、「水泳の申し子」といわれてきた“天才型”だった。
そんな萩野に、瀬戸がライバル心を抱いたのは小学2年生のとき。出場を逃した全国大会に、同じ2年生でただひとり出ていたのが萩野だった。
「当時は、まだ萩野選手と瀬戸選手の実力にかなり差がありました。でも、瀬戸選手はコツコツと努力をして、その差を縮めてきたんです。お父さんお手製の水中鏡で念入りにフォームチェックをしたり、いろいろな選手の泳法を真似して、良いと思うものは、どんどん自分に取り入れていきました」(競泳関係者)
しかし、昨年のロンドン五輪では、瀬戸が出場を逃す一方で、萩野が銅メダルを獲得したため、両者の差は大きく開いたかに見えた。だが、それから約半年後の昨年12月の世界短水路選手権では、今度は瀬戸が萩野にリベンジ。そんなライバル関係のふたりだが、実は大親友でもある。
「よく焼き肉屋さんに行って、お店の人に心配されるほどすごい量を注文するそうです。普段は水泳についての話はほとんどしなくて、瀬戸選手が“公介の恋愛相談に乗っていました”なんて冗談ぽく言っていたこともありましたね」(前出・競泳関係者)
※女性セブン2013年8月22・29日号