参院選8議席に終わった日本維新の会。橋下徹・共同代表は一時の逆風に耐え、お膝元の大阪選挙区で維新候補をトップ当選させたが、大阪から東京に攻め上った昨年の挙兵時(総選挙)の勢いは見る影もない。
「大阪都構想の実現など山積する大阪の課題に専念したい。国会運営などは国会議員団に任せるので、職を離れたい」
橋下氏は7月27日の役員会で共同代表の辞意を表明した。事実上の“上洛断念”だ。役員会の慰留で辞意は撤回したものの、9月には大阪都構想の成否が決まる堺市長選を控えており、国政に関わる余裕がないのは間違いない。
「橋下さんは大阪都構想実現の実績をひっさげて3年後の国政選挙で再び“上洛”することを考えている。そのためには堺市長選で大阪都構想に反対している現職市長を倒さなければならない。絶対に負けられない戦いです」(橋下ブレーンの1人)
しかし、維新では堺市長選の候補者もまだ決まっていない。東国原英夫・代議士や衆院選で落選した候補の名前が挙がっているが、「どれも決め手に欠ける」(維新の地方議員)というのが実情なのだ。
※週刊ポスト2013年8月16・23日号