「妻が夫の浮気を疑う時は、女のカンで、かなり早い時期に気づくことが多いです。しかし、夫が依頼した時はほぼ100%妻は浮気していて、手遅れの状態が多いですね」
そう断言するのは、依頼件数全国1位の探偵社・MRの代表、宗万真弓さん。依頼の約8割が“不貞関係”で、11年前の開業当初は、夫側からの浮気調査の相談は1割程度だったが、現在は3~4割にまで増加したという。
「夫は『妻が浮気するはずない』とギリギリまで信じようとしますが、話を聞くと、状況証拠だけで真っ黒というのがほとんどです(苦笑)。たとえば数か月セックスレス。昼間の行動が全く不明。個人的会話がずっとないなど。妻に関心がない男性が多いので、なかなか気づかないんです」
主婦の浮気相手の定番は、“かかりつけの医者、学校の先生、町内会、PTA関係、若いスポーツインストラクターや美容師、パート先の上司や同僚や元カレ”だったが、近年は出会い系やFBなどのSNSでつながった相手が増えているという。
「男性の場合、相手は奥さんより美人じゃないことも多いですが、女性の場合、夫よりカッコよかったり若い男性を選ぶことが多く、年下も増えていますね。男性は火遊びですが、女性は現実逃避や癒し、そして“極上の恋愛”を求める気持ちなんです。
例えば、同窓会で元カレと再会し『昔と変わらずきれいだよ』などといわれると弱い。“自分はまだ女としていける”と、自信がつくようです」(宗万さん)
バレるきっかけは男女ともに圧倒的に携帯。やたら携帯を見て、不審に思うとロックされている。夫の場合、そこで妻を観察すると下着や化粧が派手になっていることに気づく。
「ただ、最近はツイッターやフェイスブックで、相手と同じ行動(食事や場所)をアップしているかたも多く、調査が楽になりました」(宗万さん)
実際の調査は、聞き込み、尾行や張り込みが中心で、写真や音声データを集める。
「男性は会社にいるので、行動確認が簡単ですが、女性の場合、昼間は行動がパターン化されていないため、尾行が大変です。また男性は頻繁に女性に会いますが、女性は月1のデートもザラで、判明するのに時間がかかりますね。最近、妻の浮気場所に自宅が増えていることも調査を困難にしています」(宗万さん)
判例ではラブホなら1回入れば証拠になるが、自宅では複数回必要といわれているという。
そうして事実が判明した時、離婚に至るのは、圧倒的に“妻が浮気した場合”だそう。
「夫の浮気の場合、7割がやり直しますが、妻の浮気が露見すると7割が離婚となる。男性のほうが立ち直れないということです」(宗万さん)
※女性セブン2013年8月22・29日号